参院選山梨 後藤前知事が公募に名乗り「不義理はマイナス」国民県連内には冷めた声も
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夏の参院選山梨選挙区を巡って25日、前知事の後藤斎氏が国民民主党の候補者公募に応募したことが明らかになりました。野党の候補者選びが難航する中、知名度のある後藤氏の選考の行方は大きな焦点となります。
今後、面談などを通し選考作業を行う国民民主県連の幹部は後藤氏について「政治経験がある点では有力」とする一方、「不義理があったことはマイナスポイント」と指摘します。
この“不義理”とは旧民主党の衆院議員を経て知事となった後藤氏が、再選を目指した知事選で長崎幸太郎氏に敗れた後、2022年の参院選で当時勢いのあった日本維新の会から“くら替え出馬”したことなどを指します。
国民県連や支援組織の連合山梨の内部からは後藤氏に対して懐疑的な声が一定数上がっているのも事実で、ある県連幹部は「そうした声を払しょくできるかは本人の努力次第。国民県連が手を貸すことはない」と冷ややかです。
また、県連の遠藤代表代行も「以前から後藤氏の出馬の意向はうわさで聞いていたが、国民民主から出たいなら自分で公募に応募するよう本人に伝えていた」と明かします。
県連は今後、急ピッチで候補者選考のスケジュールを立て、県連幹部が後藤氏と面談する予定です。党の候補者公募は3月28日まで続くものの現時点でほかに応募者はなく、後藤氏を軸に選考が進められる見通しです。
また、立憲民主党県連からの候補者協議の呼びかけを受け、国民県連では「後藤氏の選考の進ちょく状況は立憲側にも共有し、候補者一本化の話になれば連合山梨にも参加してもらう」としています。