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被災地・輪島の“いま”を伝える 「輪島の食祭」始まる 名産の海産物などが集う 大阪・阪神百貨店

2024年9月11日 18:33
被災地・輪島の“いま”を伝える 「輪島の食祭」始まる 名産の海産物などが集う 大阪・阪神百貨店

 大阪・梅田の百貨店では、元日の能登半島地震で被害を受けた石川県輪島市の物産展が始まりました。集まった出店者の思いとは。

 能登半島の名産である海産物や、輪島の朝市で大人気の肉まん。

 阪神梅田本店で11日から始まった「輪島の食祭」には、輪島市の特産品を扱う10店が集まりました。

 報告 山口杏奈
「『輪島の食祭』では輪島の食材を輪島の器を使って楽しむこともできます」

 地元料理を楽しむことができるイートインスペースで使われている輪島塗の食器には、地震の傷跡が残ります。

 来店客
「力仕事はできないんで、食べたり買ったり飲んだりしてお手伝い出来たらなと思います」
「つながりを大事にする。」

 出店者の一人である南谷良枝さんは、輪島名物の朝市で海産物の加工品を販売してきました。

 能登半島地震によって、輪島の朝市はほぼ全焼。

 南谷さんも実家が半壊したほか、加工場が大きな被害を受け、営業中止を余儀なくされました。

 ようやく再開できたのは今年3月。「出張朝市」として、石川県金沢市で営業を行ったのです。

 南谷良枝商店 南谷良枝さん
「関西にも行きたいです」

 あの日から半年。 

 念願だった大阪に持ってきたのは自慢の逸品です。

 南谷良枝商店 南谷良枝さん
「当店が得意としている塩辛類。とてもおいしい塩辛を持ってきているので」

 手作りの塩辛で使われているのは震災後、奇跡的に冷凍庫に残っていた輪島産のマイカ。最後の在庫を今回持ってきました。

 港がなくなり、不安な思いも抱える中、激励の言葉が南谷さんを奮い立たせます。

 南谷良枝商店 南谷良枝さん
「『南谷さんの商品をいつまでも待っているから』皆さんの温かいメッセージのおかげで、もう一回踏ん張ってやっていこうと思うことができました」

 復興への歩みを続ける人たちは、「食を通して、輪島の”いま”」を伝えています。