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【独自解説】新旧ファーストレディ“美しすぎる妻vs.韓国のイメルダ”疑惑バトル勃発!“行かなくてよかった”インド訪問で機内食に700万円⁉前例なき“同時捜査”に大激震

2024年7月7日 11:00
【独自解説】新旧ファーストレディ“美しすぎる妻vs.韓国のイメルダ”疑惑バトル勃発!“行かなくてよかった”インド訪問で機内食に700万円⁉前例なき“同時捜査”に大激震
新旧ファーストレディに“疑惑バトル”勃発

 新旧大統領夫人が同時捜査されるという前例なき展開に、いま韓国は大激震。“美しすぎる妻”金建希(キム・ゴンヒ)氏と“韓国のイメルダ”金正淑(キム・ジョンスク)氏の二人に浮上した数々の衝撃疑惑―機内食に700万円?前歴なき“同時捜査”の結末は?龍谷大学・李相哲教授の解説です。

「実質大統領だったのでは…」“旧ファーストレディ”キム・ジョンスク氏に浮上した衝撃疑惑『大統領夫人単独外交』という名の“豪遊観光旅行”に批判殺到

 2024年6月19日、ソウル中央地検は、新旧大統領夫人の疑惑について“前例なき同時捜査”をしていると明らかにしました。

 現職・尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の妻キム・ゴンヒ氏に関しては、2023年12月に韓国の国会で、政府から独立した『特別捜査官』に捜査させる法案が野党賛成多数で可決されましたが、ユン大統領は『大統領拒否権』を行使。新たなチームは作られず、ソウル中央地検の捜査が及んでいます。

 一方、文寅在(ムン・ジェイン)前大統領の妻キム・ジョンスク氏に関しては、与党『国民の力』の議員から「大統領夫人の特検をするなら、キム・ジョンスク夫人が先だ!」という意見が出て、『金正淑特別検事法』を発議しました。

Q.韓国では大統領を辞めると逮捕されることが多いですが、やはり現職を辞めた影響があるんでしょうか?
(龍谷大学・李相哲教授)
「実はムン前大統領が現職中、『納税者協会』が“衣装代などはどこから出ているのか、情報開示しろ”と裁判所に訴え、裁判所も情報開示しなさいと判断したんですが、大統領府は『これは“安保”に関わる問題だ』として、拒否しました。任期が終わった時には『大統領記録物に全部移送した』として、なかなか捜査ができなかった中、“キム・ゴンヒ氏の個人的なことを『特別検察法』でやれと言うなら、こっちをやるべきではないか”という声が上がった、というのが真実です」

 ムン前大統領の妻キム・ジョンスク氏は、その“存在感”が話題となっていました。2019年のラオス訪問時には、タラップ上で深々とお辞儀をするムン大統領に対し、キム・ジョンスク氏は立ったままでした。また、ムン前大統領よりも前を歩き、堂々と手を振る姿も…。李教授によると、「韓国では、『キム・ジョンスク夫人が実質、大統領だったのでは』という声もある」ということです。

Q.ムン前大統領は“庶民派”が売りでしたが、妻のキム・ジョンスク氏は違うのですか?
(李教授)
「結婚した当時から、立場は上だったと思います。キム・ジョンスク氏はお金持ちの家のお嬢さんで、ムン前大統領はものすごく貧しい家庭の出身です。だから、韓国式で言えばムン前大統領の立場は下なので、そういうのが家庭の内外で表れたのではないかといわれています」

 そんなキム・ジョンスク氏には、2018年にインドを単独訪問した際の“豪遊疑惑”が取り沙汰されています。与党議員が公表したインド訪問時の費用は、総額で約2700万円。その内訳は、燃料代(約742万円)・現地支援者の人件費(約342万円)・現地支援者の出張費(約340万円)・機内で読む書籍代(約5万5000円)などがあり、特に指摘されているのが約716万円の機内食(往復で計4回)です。スタッフが36人同行していたので、一人当たり約19万8000円となる計算です。

 2024年5月に出版されたムン前大統領の回顧録の中で、ムン前大統領は「私がインド政府の招請を固辞したら、インド側から『それなら夫人を…』と言われた」と説明し、インド訪問は正常な大統領夫人単独外交だったとしています。しかし、韓国国内では「観光旅行だ!」と批判が殺到。

 ムン前大統領は「幼稚な言いがかり…でも、黙って見ていられない」として、2024年6月5日には自身のSNSで、「専用機の機内食は、一般の旅客機と同じくセットで提供され、特別に高級な食事は注文できない。韓国料理のコースか洋食のコースか、米かパンか程度の選択しかできず、提供された機内食を食べただけの人間に対し、『おまえは超豪華な機内食を食べた』などと食ってかかるとは、一体どういうことなのか」と反論しました。

 『大韓航空』ファーストクラスの機内食は、米『グローバル・トラベラー』誌が主催する<2024年ファーストクラスの機内食部門>最優秀賞を2年連続で受賞。韓国料理のコースや多彩な伝統料理、ベジタリアン向けコースなどがあります。

Q.それにしても、どうしたら一人当たり約20万円もかかるか疑問ですよね?
(李教授)
「高いのも問題ですが、本来なら夫人が行かなくても良かった訪問なんです。ムン前大統領は『自分が固辞したら、インド政府が夫人に来てほしいと言った』と説明していますが、インド政府は実はキム・ジョンスク氏を要請したのではなく、文化体育観光部の長官を招いたんです。切符代まで含めて、2700万ウォン(約270万円)ぐらいで行けるはずでした」

Q.インドは『観光促進のため観光部の役人に来てほしい』と言った、ということですか?
(李教授)
「そうです。それが決まっていたのに、キム・ジョンスク氏が突然『私が行く』と言いだしました。それで、夫のムン前大統領が特別費用4億ウォン(約4000万円)を捻出して、専用機を飛ばして行きました。また、現地で用事が済んでも韓国に戻らず、400km以上離れている『タージ・マハル』に行って、それが問題になっています」

 さらに、“ファッション代”を巡る疑惑も。韓国・オンライン上では、キム・ジョンスク氏がムン前大統領の在任期間中に衣装178着・アクセサリー207個を買っていたとされ、金額にして数憶ウォンを政府費用で購入していたのではないかということです。大統領府は「キム・ジョンスク氏の衣装は私費だ」としていますが、ムン前大統領の年俸(2022年)は2億4060万ウォン(約2443万円)でした。

Q.ムン前大統領の年俸では到底買えないですよね?
(李教授)
「衣装代がどこから出ているのかハッキリしていないことが問題です。しかも、彼女の衣装は全て有名デザイナーが作った衣装でした」

 そんな中、ムン前大統領が「退任後は自然に戻り“忘れられた人”として暮らす」と話していた通り、現在は夫妻で田舎暮らしをしています。2022年、故郷の梁山(ヤンサン)市・平山(ピョンヤン)村に、約9000万円で一軒家を購入。2023年4月にはカフェ兼本屋をオープンさせました。李教授によると、「愛犬の名前・トリーにちなんだ『トリーコーヒー』は、一杯700円」ということです。

Q.ここは、ちょっとした観光名所なのではないですか?
(李教授)
「そうです。特に進歩派の人たちがよく訪れますので、コーヒーも本も、高くても売れます」

「私は非凡なシャーマン(巫女)」ユン大統領夫妻がカルト宗教に傾倒?結婚前の話まで持ち出され…勢力争いに利用される“現ファーストレディ”キム・ゴンヒ氏の疑惑

 一方、ユン・ソンニョル大統領の妻キム・ゴンヒ氏は、下記の“7つの疑惑”で捜査されています。

① ドイツモーターズ株価操作
② ブランドバッグの収受
③ ソウル~揚平(ヤンピョン)間の高速道路路線変更か
④ 大統領公館のリモデリング・リフォーム工事に特恵か
⑤ キム・ゴンヒ氏運営の展示会に協賛か
⑥ 民間人を海外歴訪に同行させたか
⑦ 虚偽の経歴記載による詐欺

 中でも『①ドイツモーターズ株価操作』疑惑は特に大きいとされ、株価引き上げをした容疑者らに資金を提供したとみられていて、利用口座の一部にキム・ゴンヒ氏の口座が確認されたということです。

Q.容疑者らが使っていた口座にキム・ゴンヒ氏の名前があるということですか?
(李教授)
「そうです。大口株主の取引の中に、彼女の名前があったといわれています。しかし、この事件はユン大統領と結婚する前の話で、警察が2年かけて捜査した上で無容疑処分にしました。それを今回、また捜査しましょうとなっています」

 『②バッグの収受』疑惑に対しては、ユン大統領が就任2年に当たる会見で「妻の賢明とは言えない行動により、国民の皆さんにご心配をかけたことに謝罪申し上げる」と発言。一方で、『特別捜査官』の介入には反対を示しました。

Q.『特別捜査官』の介入は許さないんですね?
(李教授)
「『特別捜査官』には絶大な権限があって、大統領まで召喚できますし、野党が任命することになっています。しかも、その過程を毎日のように記者発表会ができることになっているので、“野党がユン政権に傷を負わせたい”ということが明々白々だとして、ユン大統領は拒否しています」

 また、ユン大統領夫妻は『カルトに傾倒しているのではないか』という疑惑も。大統領候補者だった2021年のテレビ討論会で、ユン氏の手のひらに“王”と書かれていたことがありました。録音ファイルの中では、キム・ゴンヒ氏が「私は非凡なシャーマン(巫女)だ」と発言。また、ユン大統領が大統領府を青瓦台からソウル市内の国防省庁舎内に移転させた際には、理由について記者から「風水?巫女?」と質問が飛ぶほど話題になっていたということです。

Q.キム・ゴンヒ氏が「私はシャーマン(巫女)だ」と言ったんですか?
(李教授)
「それは、7時間に及ぶ録音ファイルの中の一つだけを切り取って、公開したんだと思います。彼女に『姉さん姉さん』と言って近づいて、会話を録音した記者がいますので、その中で何か引き出したのではないかと思います」

Q.『パク・クネ元大統領が占い師のような人に洗脳されていたのではないか』という話がありましたので、またか…という感じですよね?
(李教授)
「その通りです。パク・クネ元大統領を弾劾に追い込んだのは、『セウォル号』の時に大統領府で“シャーマニズム儀式”をやったというのが決定的でした。『大統領や権力者が“シャーマニズム”と繋がっていて、宗教に影響されて正常な判断をしていない』というようなストーリーを作りたい、という野党の思惑があります」

 今後のシナリオについて、李教授は「キム・ゴンヒ氏は、法的に罪にならない可能性が高いのでは。ただ、野党が世論を煽り弾劾に持ち込めば、政権交代の危機も」、一方で「キム・ジョンスク氏は、疑惑の捜査が進めば起訴される可能性もあるのではないか。ムン前大統領も収賄罪に問われる事案がある」との見解を示しています。

Q.ムン前大統領には、別に『収賄罪』があるのですか?
(李教授)
「自分が抜擢した政治家を政府の要職に就かせて、その人は起業家でもあるんですけど、自分の娘一家の面倒を見させて巨額のお金を貢いだということで、捜査が進んでいます」

Q.検察も時の権力者によって人事が変わったりしますが、一つ言えるのは、“与野党の勢力争い”ということですね?
(李教授)
「検察人事を入れ替えたから、ムン前大統領一家に対する捜査が進んでいるといわれています。もし政権交代になったら、またいろんなことが捜査線上に浮かび上がると思います」

(「情報ライブ ミヤネ屋」2024年7月3日放送)