【独自取材】自民党・池田佳隆議員逮捕は他議員への“プレッシャー” 「どのように対応するか決断を迫られる状況」“政治資金パーティー問題”捜査に進展 今後の動きは?
自民党の“政治資金パーティー”を巡る事件。派閥の幹部らが次々と特捜部から任意の事情聴取を受ける中、ついに現職の国会議員・池田佳隆容疑者(安倍派)が逮捕されました。池田容疑者は特捜部の捜査を受ける前、虚偽記載に関する資料などを秘書に廃棄するよう指示し、“証拠隠滅”を図ったとみられています。なぜ今、逮捕に至ったのか?今後どうなっていくのか?元検事の弁護士・亀井正貴氏の解説です。
Q.池田議員が逮捕されましたが、東京地検特捜部としては、どういう思惑があるのでしょうか?
(弁護士・亀井正貴氏)
「一つには、証拠隠滅の恐れがあって、その痕跡も見つけていますし、恐らく起訴できるだけの資料はもう整えていたのだと思います。しかも、否認ないし黙秘している状況で身柄を取っていったわけですから、これは他の議員に対しても『同じような対応をするなら、同じようなことが起きる』というプレッシャーになります」
Q.今後、議員の逮捕は進んでいくのでしょうか?
(亀井氏)
「それは、あくまで他の議員の認否対応です。つまり、『認めるのか』『否認するのか』『黙秘するのか』という対応と、もう一つは証拠隠滅的な痕跡があるかどうかによると思います。今は『どのように対応していくか』という決断を迫られる状況に入っていますから、議員らは、それなりにプレッシャーを感じていると思います」
東京地検特捜部は「二階派」も家宅捜索し、会長・二階俊博元幹事長と事務総長経験者の平沢勝栄元復興相が任意の事情聴取を受けたということです。二階派では、パーティー券収入の一部が収支報告書に記載されていなかったということで、特捜部は不記載の経緯などを聴取したとみられています。
Q.通常国会も始まりますが、これから東京地検特捜部は、どういう動きになっていくのでしょうか?
(亀井氏)
「他の疑われている人間、あと事務総長経験者など複数人が疑われていて、これまでも一旦事情聴取していますが恐らく弁解を聞いたぐらいなので、これから本格的な取り調べを進めていくと思います」
Q.池田容疑者の場合は会計責任者と協力して証拠隠滅を図ろうとしたという、いわゆる“共謀”がはっきりしているかどうかというのが、一つの大きなポイントですか?
(亀井氏)
「もちろんです。それがはっきりしていないと、そもそも議員を起訴することはできませんから、“共謀認定”が、ほぼ唯一の論点といっていいです」
(「情報ライブ ミヤネ屋」2024年1月9日放送)