【特集】「日本一食べたくなるオムライス」って、どんなオムライス?4年に1度の大会に、シェフ歴23年のホテルシェフが、このために開発した「白いオムライス」を引っ提げて初参戦…その結果は⁉
2015年から4年に1度開催されている『カゴメオムライススタジアム』は、日本一食べたくなるオムライスを決める大会です。2023年2月に行われた大会に、神戸市内のホテルで働くシェフが挑戦しました。個性的な特徴ある品々が並ぶ中、選んだ勝負メニューは“白いオムライス”。果たして、勝負の行方は?
※全ての情報は2023年2月3日放送時点のものです。
『白いオムライス』で挑む日本一への道!“ふわふわ”に仕上げるポイントは、あの調味料
2月2日、趣向を凝らしたオムライスが集まったのは、「日本一食べたくなるオムライス」を決める大会の関西予選。「カゴメ株式会社」が主催するこの大会は、2015年から4年に一度開催されていて、2023年で3度目です。
(カゴメ株式会社 斉藤茂幸大阪支店長)
「(コロナ禍で)お家の中で過ごす時間が増えてきて、何かしら楽しみが欲しい、となった時、オムライスは決して豪華なごちそうではないですが、食卓にあるだけで気持ちが温かくなる、笑顔が生まれるメニューです」
「カゴメ」の調査では、8割以上の人が「オムライスを作って家族に喜ばれたことがある」と答えました。大会を通して、家庭でも実践できるプロのコツを提供したいということです。
神戸市内のホテルで働く、堀真人さん。シェフ歴は23年です。店の新たな看板メニューを作ろうと、参加を決めました。堀さんの“勝負オムライス”は、白い卵を使った『白いオムライス』です。白い卵は米を食べた鶏から生まれた卵で、まろやかな風味が特徴です。さらに、ライスにはもち麦を入れ、見た目だけではなく、食感にもこだわりました。
(ダイニングカフェSOCO・堀真人さん)
「普通の卵は黄色くなると思いますが、こちらは混ぜると真っ白になります。透明ではなく、真っ白になるんです。オムライスは赤色と黄色メインになってしまうので、それを覆すように、白を使ってみようかなと考えました」
卵の価格が高騰する中、少ない卵で「ふわふわのオムレツ」を焼くコツを、堀さんに聞いてみました。1つ目のポイントは「マヨネーズを一緒に混ぜること」、2つめのポイントは「混ぜるときは真横に、左右に断ち切ること」だといいます。少しの工夫で、ふわふわになるということです。
伝統、黒いライス、バーナーで炙る…実力シェフがしのぎを削り、目指すは「日本一食べたくなるオムライス」
大会には、堀さんを含む4人のシェフが参加しました。制限時間は50分で、手際の良さも審査対象です。堀さんは緊張しながらも、白い卵を丁寧にかき混ぜていきます。他のシェフたちも、手際良く作業を進めます。炭パウダーとケチャップを混ぜて作る真っ黒のチキンライスや、チーズをバーナーでトロトロに炙ったチーズタッカルビ風など、それぞれが独自のアレンジを施します。
そして…。
(堀さん)
「完成です!」
完成したのは10秒前。なんとか間に合いました。
できあがった4つのオムライスは、それぞれに個性が光ります。
・創業70年の秘伝ソースを生かした、昔ながらの「オムライス」(グリル一平 三宮店)
・若者に人気の韓国料理をアレンジした「甘辛チーズタッカルビオムライス」(長屋オムライス 大阪駅前第3ビル店)
・黒いチキンライスが特徴の「和歌山オムライス」(喰BAR Replay)
・堀さんの「SOCO特製 白いオムライス~“トリコロール”~カラフル・ゴハン・メドレー~」(神戸ポートピアホテル ダイニングカフェSOCO)
「白いオムライス」は、大きめにカットした鶏モモ肉をチキンライスの上に乗せ、白いオムレツの中には温泉卵が入っています。歯ごたえある食感と、彩りある見た目を楽しめる一品に仕上がりました。
いよいよ判定の時間。堀さんの「白いオムライス」を食べた審査員たちは頷いていましたが、果たして、結果は…?
(アナウンス)
「今回の関西エリア代表になりましたのは…グリル一平さんです!」
優勝したのは、「グリル一平」。創業時から受け継がれるデミグラスソースを使ったシンプルなオムライスで、手間をかけて作るソースへのこだわりなどが評価されました。
がっくりと肩を落とした堀さんでしたが、すぐに「グリル一平」のシェフに拍手を送りました。
(堀さん)
「すごく残念ですが、今後に生かしていきたいと思います。これからも、おいしい料理を作って、皆様に提供していきたいです」
(「かんさい情報ネットten.」 2023年2月3日放送)