マイコプラズマ肺炎感染急増、2週連続で患者数が過去最多を更新 検査キットの不足や学級閉鎖の相談も
発熱や長引くせきが特徴のマイコプラズマ肺炎。全国の患者数は2週連続で過去最多を更新し、大阪の医療機関でも症状を訴える人が急増しています。流行の背景と対策は。
16日、大阪市内。曇り空とはいえ、最高気温は27.4℃。10月中旬とは思えない暖かさとなりました。
街の人
「暑いですね。まだムシムシするので」
埼玉からの観光客
「羽織物着ていたけど、思っていた以上に暑かったので脱いで」
徳島からの観光客
「服装が長袖しか持ってきていなかったので、うらやましいです、半袖が」
季節外れの暑さが続く中―。
「ゴホゴホ」
かなざきこどもクリニックの金﨑光治院長
「せきが結構出ている。マイコプラズマという可能性はあるけど」
患者が急増しているというマイコプラズマ肺炎。
16日、大阪府内のクリニックを訪ねた小学2年生の男子児童は―。
金﨑院長
「この1週間、どこかで熱出てません?」
保護者
「きのう38度弱まで出てたんですけど、けさは下がってます」
金﨑院長
「まあちょっとね、マイコプラズマということも可能性はあるんやけど、ちょっと検査のキットがもう無いんですよ。次、いつ入ってくるか分からない状況になっていて」
保護者
「そうなんですか?」
こちらの病院では、患者が急増したため、マイコプラズマ肺炎の検査キットが不足。 疑いのある患者には薬を処方し、体調に変化があれば再度、受診するよう呼びかけています。
マイコプラズマ肺炎は、細菌の一種「マイコプラズマ」による感染症で、発熱やけん怠感、長引くせきなどが主な症状です。子どもに多く見られ、主な感染経路は、飛まつ感染や接触感染。症状が出るまで2週間から3週間程度と潜伏期間が長いのも特徴です。
国立感染症研究所によると、10月6日までの1週間に報告された1医療機関あたりの患者数は平均1.94人で、2週連続で過去最多を更新しました。
金﨑院長
「3週間前には1週間で12人検査して8人陽性が出ました。5割以上は陽性率あるんじゃないかな。もともと4年に1回流行する病気と言われているので。ところがコロナの流行が落ち着いてくると、やっぱり免疫のない子どもたちがかかっていくんじゃないか。一つの可能性としてね」
そして、取材中にも―。
看護師さん
「小学校の先生から連絡が来て、学級閉鎖にするかどうか連絡ほしいと。3年1組、27人学級中、3週間前からマイコプラズマが流行っていまして、診断が出ているのが2名、疑いが2名、熱と体調不良が2名の計6人」
マイコプラズマによる学級閉鎖の相談は、初めてだということです。
金﨑院長
「むずかしいとこやけど、その人数だったら、もうちょっと様子見てもいいかなと」
さらに今、マイコプラズマ肺炎だけではなく、溶連菌感染症や手足口病、結核などの患者も急増しているということです。
街の人
「職場で結構具合悪くなったり、熱が出たりする人は多いので、季節の変わり目だと思うので、体調管理が心配だなと思います」
「周りは流行っているみたいなのは聞くんですけど、怖いなと思いつつも出ないわけにはいかないので。一般的な手洗い、うがいとかアルコール(消毒)とかぐらいですね」
激しい寒暖差にも注意が必要な季節。手洗いやうがいなど基本的な感染症対策が求められています。