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【速報】「自分は何もしていない」無罪主張の義理の父親に逆転『無罪』判決 2歳児暴行死事件の控訴審 一審の懲役12年から一転 大阪高裁

2024年11月28日 10:36
【速報】「自分は何もしていない」無罪主張の義理の父親に逆転『無罪』判決 2歳児暴行死事件の控訴審 一審の懲役12年から一転 大阪高裁
無罪判決を喜ぶ支援者たち(28日)

 2歳の義理の娘の頭に衝撃を加え死亡させた罪などに問われ、一貫して無罪を主張していた父親の控訴審で、大阪高裁は28日、「暴行の有無は明らかでなく虐待を加える事情も見いだせない」として懲役12年とした一審の判決を取り消し、『無罪』を言い渡しました。

 今西貴大さん(35)は2017年、大阪市東淀川区のマンションで、義理の娘・希愛ちゃん(当時2)の頭に何らかの方法で衝撃を加え死亡させた罪、わいせつな行為をしてケガをさせた罪、希愛ちゃんが亡くなる前に左脚を骨折させた罪に問われています。

 大阪地裁で行われた一審で、今西さんは「虐待したことは一度もない」と起訴内容を否認し、弁護側は「感染症などで死亡した可能性を否定できない」などとしていずれの罪についても無罪を主張していました。

 一方、検察側は「揺さぶりなどの何らかの暴行が原因で死亡した」などと指摘。大阪地裁は2021年、傷害罪については「暴行以外の原因で生じた合理的な疑いが残る」として無罪とする一方、傷害致死と強制わいせつ致傷の罪について「何者かが頭部に強い力を加えたことにより死亡したと認められ、暴行を加えられるのは被告人以外に考えられない」として懲役12年の実刑判決を言い渡し、今西さん側と検察側の双方が控訴していました。

 2023年5月に大阪高裁で始まった控訴審では、一審で13人の専門医が証言台に立った中、さらに8人の医師が証人として出廷。控訴審は1年間に及んだ末、今年5月に結審。

 その後、弁護団による11回目の保釈請求により、大阪高裁が7月に保釈を認めていました。

 判決を前にした11月12日、今西さんは読売テレビの取材に応じ、「そもそも無実なので当然の判決が出ると思っている。(希愛ちゃんに)『本当の亡くなった原因が分かった』『裁判所が認めてくれた』と伝えたい。そして、自分は無実だと言いたい。しかし裁判所は無実という判決がなく、自分は何もしていないのに複雑な気持ちだ」と心境を語っていました。

 28日の判決で大阪高裁は、傷害致死について「外傷の存在を示す痕跡がなく、暴行の有無は明らかではない。被告が身体的虐待を加えていたことを示す事情も見いだせない」と指摘。強制わいせつ致傷の罪についても「自然排便によってできた傷ではないからといって、検察が科学的根拠を示さず異物挿入だとしたにすぎない」として、一審の判決を破棄し、今西さんに無罪を言い渡しました。

最終更新日:2024年11月28日 15:58