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【速報】“紀州のドン・ファン”殺害裁判 『家政婦』の妹が証人出廷「社長は『離婚だ』と言っていた」 事件当日「帰ったら被告がシャワーしてテレビを見ていた」

2024年10月7日 15:39
【速報】“紀州のドン・ファン”殺害裁判 『家政婦』の妹が証人出廷「社長は『離婚だ』と言っていた」 事件当日「帰ったら被告がシャワーしてテレビを見ていた」
須藤早貴被告(左)と野崎幸助さん(右)

 “紀州のドン・ファン”と呼ばれた資産家の男性が殺害された事件の第9回公判が7日、和歌山地裁で行われ、男性と被告である元妻とともに住み込みで暮らしていた「家政婦」の妹が証人として出廷し、家政婦の事件当日の行動や、被告らについて家政婦がどのような発言をしていたかを語りました。

 “紀州のドン・ファン”と呼ばれた和歌山県田辺市の野崎幸助さん(当時77歳)は、2018年5月、急性覚醒剤中毒で死亡しました。元妻の須藤早貴被告(28)は、野崎さんに殺意をもって、何らかの方法で致死量の覚醒剤を摂取させ殺害したなどとして、殺人などの罪に問われています。

 9月12日の初公判で須藤被告は「殺していません」と無罪を主張した一方、検察は「完全犯罪」などの検索履歴があったなどとして「遺産目当てで結婚し殺害した」と指摘しています。

■須藤被告に『寝てばかりでダメだ』『離婚だ』 家政婦が妹に明かす

 7日の裁判員裁判では、事件当時に野崎さんの家で家政婦として住み込みで働いてた女性の妹が証人として出廷しました。

 検察側から、事件前に須藤被告について家政婦がどのような話をしていたかを尋ねられると、家政婦の妹は「社長(=野崎さん)が(須藤被告について)『寝てばっかりでダメだ』と。社長は『離婚だ』と言っている」と姉から聞いたと証言しました。

 野崎さんの家から証人である家政婦の妹の家までは車で30分ほどかかり、事件当日は午後4時ごろから午後7時半ごろまで家政婦とともに過ごしたということです。

■家政婦「帰ったら被告はシャワーから出てテレビ見ていた」

 家政婦の妹は翌日、家政婦から電話で事件のことを知らされたといい、「(野崎さんの家に)帰ったら、被告がシャワーから出て、1階でテレビを見ていた。『(2階に)早く上がらないと社長に怒られる』と話したら、ドンと音がした。どちらが先といういわけではないが、2階に上がったら野崎さんが亡くなっていた」と聞かされたということです。

 検察側の冒頭陳述によりますと、事件当日は午後3時13分に家政婦が外出し、午後8時7分に帰宅するまで、家には2人きりで、防犯カメラの映像から、野崎さんは午後6時ごろまで生存していたことが確認されています。

 帰宅後、2階からの物音を聞いた家政婦は須藤被告に2階に上がるよう促したものの、被告は2階には上がらず、午後10時半ごろに再び促されたことで2階に上がったとされています。須藤被告がすぐに1階に戻って野崎さんの異常を伝え、2人で再び2階に上がると、野崎さんの意識がなく、須藤被告が119番通報をしたということです。

 裁判は今後も証人尋問が続く予定です。