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ボクシング女子初の金 入江「夢みたい」

2021年8月3日 17:23

東京五輪・ボクシング女子フェザー級決勝で、入江聖奈選手はフィリピンの選手を5―0の判定で下し、日本女子初の金メダル獲得となりました。入江選手は「何回もほっぺをつねったんですけど夢みたい。自分に言い聞かせています」と喜びを口にしました。

◇8月3日、東京五輪・大会12日目、ボクシング女子フェザー級決勝(国技館)

ボクシング女子フェザー級の決勝が行われ、入江聖奈選手は世界選手権王者のフィリピン選手に5―0の判定で勝利。日本女子では初の金メダル獲得となりました。入江選手は「何回もほっぺをつねったんですけど夢みたい。自分に言い聞かせています」と、喜びを口にしました。

入江選手の武器は「ノーモーションパンチ」。打つ前の予備動作が少なく相手に悟られにくい、防御が難しいパンチ。この「ノーモーションパンチ」を効果的に使いつつ、さらに軽快なステップワークでも的を絞らせない攻防一体のボクシングで試合を優位に運びました。

試合を冷静に進めた入江選手ですが、金メダルをかけた激闘に「何も覚えていなくて、気が付いたら(試合後で)着替えていた。」と、決勝の重圧を口にしました。

入江選手がボクシングを始めたのは小学生の時。母親が読んでいた人気ボクシング漫画『がんばれ元気』を見たのがきっかけでした。小学4年生の時の文集には、「私の夢は世界一のボクシング選手になる事です」とチャンピオンベルトを巻いている自分の姿を描いていたといいます。

夢中で取り組んできたボクシング人生について試合後、入江選手は、「本当に13年間を(最終第3ラウンドで)出せるように頑張りました。」と、振り返りました。

女子ボクシングが五輪の正式種目に初採用されたのは12年のロンドン大会。日本の女子選手が五輪に出場するのはこの東京大会が初めてで、入江選手が女子初のメダリストとなりました。

写真:ロイター/アフロ