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【全文】安倍氏“国葬”「評価強制の指摘当たらず」 松野長官会見(7/20午前)

2022年7月20日 12:51
【全文】安倍氏“国葬”「評価強制の指摘当たらず」 松野長官会見(7/20午前)

松野官房長官は20日午前の会見で、安倍元首相の国葬をめぐり一部の野党から「政治的評価を事実上強制する」などの批判が上がっていることについて「国民一人一人に政治的評価を強制するとの指摘は当たらないと考えている」と述べました。

<会見トピックス>
▽新型コロナワクチン

▽安倍元首相の国葬

▽知床沖観光船沈没

▽新型コロナ水際対策

▽羽生結弦選手の現役引退

会見の概要は以下の通りです。

○松野官房長官
新型コロナのワクチン接種について申し上げます。

現在10代から30代など若い世代を中心に新型コロナウイルスの感染者が急増しております。

一方で若い世代の約8割の方々が2回目接種を終えておりますが、3回目の接種率は3割から5割台にとどまっています。

このため政府では総理が若者への接種を呼び掛けた動画配信を新たに開始し新たに作成した若年層に向けたリーフレットによる周知やSNSを活用した広報に努めているほか、自治体にも政府と一体となった広報の実施を依頼したところであり若年層へのさらなる接種の促進を図っていきたいと考えております。

若い方であっても重症化したり、症状が長引いたりする可能性もあります。

また、ワクチン接種はご自身だけでなく家族、友人、高齢者など大切な方を守ることにも繋がります。

できるだけ早い3回目接種をお願いいたします。

また60歳以上の方などへの4回目接種については今月から本格化しております。

4回目接種についても高い重症化予防効果が得られるため、対象者の方々にはできる限り早く接種いただきたいと考えております。

私からは以上でございます。

――安倍元首相の国葬について。

9月27日に日本武道館で開催する方向で最終調整を進めているということで、今週金曜日に閣議決定するとの報道も。

現時点での調整状況は。

また功績を称えるべきだなどとして国葬実施を評価する声の一方、野党側からは政治的評価を事実上強制するなどとして反対する意見も。

国民にどのように理解を得ていくか考えを伺う。

○松野官房長官
安倍元総理の国葬儀については、具体的な日程や開催場所も含めご遺族をはじめ関係者と調整を行っているところであります。

また、これまでも申し上げている通り、政府としては、安倍元総理が憲政史上最長の8年8か月にわたり卓越したリーダーシップと実行力をもって厳しい内外情勢に直面するわが国のために内閣総理大臣の重責を担ったこと。

東日本大震災からの復興、日本経済の再生、日米関係を基軸とした外交の展開等の大きな実績をさまざまな分野で残されたことなどその功績は誠に素晴らしいものであること。

外国首脳を含む国際社会から極めて高い評価を受けていること。

民主主義の根幹たる選挙が行われている中、突然の蛮行により逝去され、国の内外から幅広い哀悼を追悼の意が寄せられていること。

こうした点を勘案し、国葬儀を執り行うこととしたものであり、国民一人一人に政治的評価を強制するとの指摘は当たらないと考えております。

引き続きこうした考え方をしっかりと説明させていただきたいと思います。

――関連して、野党の方から閉会中審査の開催で、政府の説明をしっかり聴取する必要があるという意見が出ているが、閉会中審査への対応については。

○松野官房長官
国会の運営に関しましては、国会でお決めをいただくことと考えております。

――知床沖の観光船沈没事故について。

北方領土国後島で5月に発見された男女2人の遺体をどう引き取るか、日本側の船舶でロシア側に引き取りに行く案も検討されているということだが、調整状況と、引き取りまでになぜこれほど時間がかかっているのか。

また、6月28日にロシア・サハリン州南部で見つかったDNA型鑑定の結果と、こちらの遺体の引き取り方法についても伺う。

○松野官房長官
昨日の夕刻、ロシア側から正式な当局からの回答は追って書簡で行うとした上で外交ルートを通じて口頭で日本側から提供した行方不明者のDNA情報がロシア側のサハリン島南部で発見した男性のご遺体1体のDNA情報と一致した旨の連絡がありました。

国後島で5月に発見されたご遺体2体も含めご遺体の引き渡し方法についてはロシア側との間でその時期や方法について鋭意調整を進めており、人道的観点から1日でも早くご遺体の引き渡しを実現できるよう、引き続きロシア側と調整を進めていく考えであります。

――政府の水際対策について。

政府が先月10日に外国人観光客の受け入れ手続きを再開してから、およそ1か月が経過した。

経済界から水際対策のさらなる緩和を求める声がある一方で、国内では新規感染者数が増加傾向に。

今後も段階的な緩和を進める方針に変わりはないのか、政府の現状の水際対策に対する考え方と今後の緩和の見通しについて。

○松野官房長官
新型コロナ対応にあたっては引き続き感染拡大の防止に最大限の警戒を保ちつつ、社会経済活動の回復に向けた取り組みを段階的に進めていく考えであり、水際対策についても、感染拡大の防止と社会経済活動のバランスをとりながら段階的な緩和を進めているところであります。

今後の水際対策の具体的な措置については、現時点で申し上げる段階にはありませんが、内外のニーズや検疫体制等を勘案し、新型コロナの内外の感染状況や主要国の水際対策の状況等を踏まえながら、適切に判断をしていく考えであります。

――羽生結弦選手が昨日、現役引退を表明した。

受け止めを。

プロ転向するとのことだが、今後の期待は。

○松野官房長官
昨日、羽生結弦選手が記者会見を開き、プロへ転向を表明されたことは承知をしております。

羽生選手は幼少期からフィギュアスケートをはじめ、オリンピックの2連覇、世界選手権での2回の優勝など、長きにわたって世界のトップで活躍され、スポーツ界に多大な貢献をされてきました。

また、平成30年には困難を乗り越えて五輪連覇を達成したことが社会に夢と希望を与えたこと等により個人としては史上最年少で国民栄誉賞を受賞されました。

羽生選手のこれまでの活躍に心から敬意を表したいと思います。

今後はプロのアスリートとして自身の理想に向かってフィギュアスケートを続けられると承知をしております。

今後もその素晴らしい演技を通して多くの国民に感動や勇気をもたらしてくれることを期待したいと思います。

――冒頭のワクチン接種のところで、総理が若者への接種を呼びかけた動画配信を新たに開始すると。

これはもう既に配信しているものなのか、あるいはこれから配信するということなのか。

○松野官房長官
7月18日に若者の3回目接種に関する総理動画を配信開始しております。

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