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元宝塚トップ・紅ゆずる「炎天下で30分以上待った」天寿光希の退団日の朝にサプライズ敢行

2022年9月14日 20:10
元宝塚トップ・紅ゆずる「炎天下で30分以上待った」天寿光希の退団日の朝にサプライズ敢行

宝塚歌劇団・星組トップスターの紅ゆずるさん。3期下の後輩・天寿光希さんが7月に退団する日の朝には「家の前に張り込んで」劇場入りを見送るサプライズをしたという。退団直後の天寿さんと在団当時の思いや互いの印象を明かした。聞き手は、熱烈な宝塚ファンである日本テレビアナウンサーの安藤翔アナ(妻が元タカラジェンヌ)、中島芽生アナ(宝塚音楽学校を4回受験)の2人。(前・後編の前編)

■天寿光希退団の朝に家に駆けつけ…

(中島アナ):紅さんは大阪府出身。8月17日生まれ。2002年に88期として入団し、2016年星組トップスターに就任。人情味あふれるお芝居と華やかな舞台姿、情熱たっぷりのステージで人気を博しました。2019年に退団された後は、テレビのバラエティー番組からミュージカルまで幅広く活躍し、素敵な姿を見せています。

(安藤アナ):そして8月17日は紅さんのお誕生日。ということでこの方にお越しいただきました。どうぞ!

(天寿光希さん):は~い!さゆみさん(紅ゆずるさん)!おめでとうございます。

(紅さん):ありがとうございます!

(安藤アナ):天寿光希さんにお越しいただきました。今回は天寿さんもお招きして、お話を伺います。天寿さんは退団されたばかり。今、率直に心境いかがですか。

(天寿さん):清々しい気持ちと、ちょっと今(紅さんに)お会いして興奮しております。

(中島アナ):退団の日も(2人は)会われているんですよね。

(紅さん):そうなんです。基本的にはあまり接触しちゃいけないと思っていたんですけど、コロナ禍でファンの方の入り出(待ち)がない。ファンの方もつらい気持ちももちろんありますけど、本人が退団をする日なのに普通に入り出をするのがちょっと…。だから私が何かしてあげたいなと思って、家の前に張り込みました。

(天寿さん):まさかの朝からサプライズ。

(紅さん):炎天下で30分以上待って汗だくになりながら。(頭に)すごいギンギラギンのやつを巻いて、通りすがる人はただの変人扱い。でもいいんです。それでうちわ作って「うお~い!行ってらっしゃ~い」と送り出すと。

(天寿さん):まさかの朝から。ありがとうございました。最高でしたね。

(紅さん):とんでもございません。好きでやっていることなんで。でも良かった。私も天寿の白い姿を見ると「ウッ!」っとくるんですよ。気持ちをこらえてギンギラギンで、うちわを2枚持って「行ってらっしゃい!今までありがとう!」みたいなね。大丈夫やった?

(天寿さん):本当に朝から泣くところを笑っちゃいましたね。さゆみさんのその姿を見ると、泣けないんですよ。笑ってしまいました。うれしかったです。本当にうれしかった。ありがとうございます。

(中島アナ):退団公演も紅さんは豪華なメンバーで観劇されていましたね。

(紅さん):柚希(礼音)さん、夢咲ねねちゃん、綺咲愛里ちゃんと私で観劇させていただました。あの日1回公演を選んだんです。なぜならば2回公演あったら多分星組のみんながバテちゃうから。緊張すると思いますよ。みんなの日にちが合うところがたまたま1回公演も含まれていたので、その方がいいんじゃないかなと。

(中島アナ):先輩たちが見ていると張り切っちゃうから。

(紅さん):はい。もう私だったらちょっとたまったもんじゃないというか。いやうれしいんだけど、多分緊張するだろうなと思ったので。

(中島アナ):(退団公演の『めぐり会いは再び』は)10年前の公演と同じシリーズの作品で、その延長線上のお話ですからね。

(紅さん):ずっと同じユリウス役ね。どうでした?

(天寿さん):舞台の上でさゆみさんの悪口を…。セリフですよ。私の言葉じゃない。

(紅さん):初日に笑いが起こったって聞いた。

(天寿さん):そうなんですよ!もうドッカーンってお客様が沸いてくださって、同じことを思っていらっしゃるんだなと。

(紅さん):なんだっけ「落ち着きがない」だっけ?

(天寿さん):「父親に似て落ち着きがない」。

(中島アナ):そうやってファンも前の作品も愛していて、10年後も楽しみに待っていて。

(紅さん):すごいですね。そうやって宝塚って繋がっているんだなと改めて今思いましたね。

(中島アナ):天寿さんは10年経て同じ役。いかがでしたか。

(天寿さん):感慨深いものがありました。でも難しさもあり。10年間、人としても自分も生きていたので。

(紅さん):生きていたのね。人生経験や色々なことがあって3回目のユリウスですよ。

(天寿さん):さすが!ありがとうございます

(紅さん):さすがじゃない。そのまま言っただけだから。

(天寿さん):私の言葉をありがとうございます。

(紅さん):ごめん、とっちゃった? いつもこうやって言葉をとるんです。

(天寿さん):違います。違います。私の心の中を全部言葉にして伝えてくださるんですよ。ありがとうございます。

■天寿さんの印象は「初詣ポスターの子」

(安藤アナ):こんな絶妙な掛け合いをしてくださっているお二人ですけれど、実は3期違うんですね。紅さんが天寿さんの3つ上。紅さんから見て天寿さんはどんな印象があったんですか。

(紅さん):私、一番最初の印象は「あ、阪急の初詣の子ね」。

(天寿さん):やめてください…。

(紅さん):お正月に神社で袴を着てニコッて笑って阪急電車のポスターになるんです。成績優秀者で将来有望みたいな人がやる。というのを(天寿さんが)やっていて。「今年はこの子がやったか」と思っていたら「初詣」が(星組に)入ってきたから。「阪急初詣が入ってきたぞ」と。

(天寿さん):どんな感じでした?

(紅さん):むちゃくちゃ真面目な「優等生です!」って感じ。『ベルサイユのばら』のラインダンスの時に口で何かパクパク言ってるんですよ。自主稽古の時に、私たちが前で下級生たちを見るんですけど、口で何か言ってるなと思って。聞いたら「天寿光希です」って言ってますって言うんですよ。そんな必殺技を…。

(中島アナ):ラインダンス中にそんなことがあるんですか。

(天寿さん):ラインダンスで1列ずつご挨拶していくような振りだったんです。その時にたまたま私が「天寿光希です」と口パクでやっているのを見つけてくださって。

(紅さん):それいいなって。私も「紅ゆずるです」とずっとやってましたよ。もう下級生のものをいただいて。

(天寿さん):見事にパクられました。よく見つけてくださった。優しいでしょ。

(紅さん):最初はもうすごく真面目というのが先行した。首席だよね? 首席で星組に入って。首席の子って一番責任があって、まとめなきゃいけない。ガチゴチに固まった「みんなちゃんとしておけよ」みたいな感じのお母さん的ポジションに常にいるというイメージがあります。

■相手に気を遣わせない優しさ

(安藤アナ):天寿さんから見た上級生の紅さんはどうでしたか。

(天寿さん):このままですよね。カメラ回っていないところでもこのままなんですよ。本当に裏表ないですし、叱ってくださる時はガンと面と向かって。人として向き合う大切さを本当に教えてくださった方です。とにかく一緒にいて楽しい、飽きさせない。それがさゆみさんの最高の心遣いなんだなと。一緒にいて相手に気を遣わせない優しさ。本当に素敵な人柄だなと思います。

(紅さん):ありがとうございます。ほめられました。うれしいです。

中編へ続く)

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アプレジェンヌ 〜日テレ大劇場へようこそ〜』は日テレNEWS24のシリーズ企画。元タ カラジェンヌをお招きし、日本テレビアナウンサーで熱烈な宝塚ファンである、安藤翔アナ(妻が元タカラジェンヌ)、中島芽生アナ(宝塚音楽学校を4回受験)の2人が、ゲストの宝塚時代・退団後の生き方に迫ります。次回ゲストも元星組トップスターの紅ゆずるさんです。