新・帝国劇場、イメージ映像公開 設計者ら会見「日本らしさをここから発信」
1911年に開場した初代帝国劇場は、日本で初めての本格的な西洋劇場として建設され、歌舞伎やシェークスピア劇、バレエなどが上演されました。
1966年に開場した、2代目となる現・帝国劇場は大河小説『風と共に去りぬ』の世界初の舞台化を念頭に、舞台セット転換のため、地下深くまで使った盆やセリ、舞台袖が備えられました。世界の様々なミュージカルの日本初演や、オリジナル作品の上演を59年間にわたって続けてきましたが、2025年2月に再開発のため休館することが決定しました。
そして、3代目となる新・帝国劇場の建築デザインコンセプトは『THE VEIL』。自然に包み込まれるようなイメージが、新しい劇場にふさわしいと考えたといいます。
■設計者・小堀哲夫さん「日本らしさをここから発信」
3代目の帝国劇場の設計者は小堀哲夫さん。主な作品は、『梅光学院大学 The Learning Station』や『光風湯圃べにや』などがあり、その場所の歴史や自然環境と人間のつながりを生む、新しい建築や場の創出に取り組んでいます。
会見で、東宝・常務執行役員の池田篤郎さんは、3代目帝国劇場について「自然光をとりいれて、明るさと華やかさ、そしてご観劇いただく皆さんが心浮き立つような空間をご提供していきたい」と語りました。
また設計者の小堀さんは、コンセプト『THE VEIL』について、「VEILが持つ言葉の美しさや華やかさ、そして神秘性、これらがこの建築に幾重にもまとっているそういうようなイメージになります」とコメント。また「未来を見つめた日本らしさをここから発信して創造いきたい」と語りました。
新・帝国劇場は、2030年度の開場を予定しているということです。