『北斗の拳』40周年 武論尊&原哲夫「漫画もアートに近づいて」 週刊連載時の思い出を明かす
『北斗の拳』は、世紀末乱世に生きる漢(おとこ)たちの戦いと愛を描いた物語。原画展には、武論尊さんが創作した魅力的なキャラクター、原さんの圧倒的な画力で紡ぎ出された、136話までの約3000ページの中から、厳選された400枚の原画が展示されています。
イベントで、原さんは「昔は漫画なんか、美術館に飾るということはなかったと思う。こういう時代に変わってきたんだなと、漫画もアートに近づいて、そういう評価もあるのかなと、とてもうれしく思います」と、原画展の開催を喜びました。
今回の原画展のために、物語に登場する主人公・ケンシロウと、兄で宿敵のラオウを描写した3枚の絵画も描き下ろした原さんは、「死ぬ思いで(描いた)締め切りが、だいぶオーバーしまして、なんとか描き上げました」と、力作であることを明かしました。
そしてラオウを描いた作品を見ながら、武論尊さんは「これ俺にプレゼントだよね?」と本気で欲しがると、原さんは「(武論尊)先生は先がないんだから」と、冗談を交え会場の笑いを誘いました。
また、原画展を見学した武論尊さんは「(原作を)書いていながら結構忘れているところがあるんですよ。(原画展を)回ってみると、こんなことがあったなと、やっと図式が分かってきた。我ながらなかなかのものを書いたぞと思った。それと同時に、原哲夫さんの絵のすごさ、こんなものを描いていたんだ。(原作を託し)俺が酒を飲んでいる間に、この人は一生懸命描いてくれた」と、原さんをたたえました。
すると、原さんは「俺が描いている間に(武論尊さん)スペインとか行ってましたよね? 僕は休みないんですよ。あの頃は大人を恨んでいました本当に」と、週刊連載の大変さを明かしました。