落語家・桂宮治さん（４５）が日本テレビ系の演芸番組『笑点』の新メンバーに抜てき後、初めて大喜利の収録（１月２３日放送）に参加しました。収録後のインタビューでは、『笑点』初登場をお題に“なぞかけ”を披露。さらに前座時代に『笑点』スタッフを邪険に扱ったエピソードを告白して謝罪。今だから語れる“新メンバー入り発表前の先輩たちとの秘話”も明かしてくれました。

■お題：『笑点』初登場で“なぞかけ”披露

『笑点』初登場とかけまして、丑三つ時（うしみつどき※午前２時すぎ）とときます。（そのこころは）まだ、夢の中です。何年やっとんじゃそれ！（笑）

■司会から遠い席…毎週考えながらチャレンジ

笑点の）若手大喜利のとき司会者に近い側に座っていることが多いので、上手（かみて※客席から見て右側）の一番外に座る経験がほとんどない。たい平師匠から「あそこの席は手を挙げても指してもらえないし、すごく大変なんだよ」と聞いていた。きょう座ってみて、司会者が遠いってこんな大変なんだって実感できた。たい平師匠があそこではこうやるんだよといろいろ空気を作ってくれた場所なので、でも、たい平師匠と同じことをやっていてもあれなので、自分なりに上手の一番外でどういう大喜利ができるのか、毎週毎週いろいろ考えながらチャレンジしていきたい。

■『笑点』入り発表前、先輩メンバーとの秘話

昇太師匠からは、新幹線の地方からの帰りのホームで、誰も周りから一瞬パッといなくなった２人だけのとき「おめでとうな。お前なら大丈夫だから」っていろんなアドバイスをしてくれて。たい平師匠も、学校公演の廊下で僕がひとりで歩いていたら、後から近づいてきてくれて「おめでとう」って。木久扇師匠も地方公演の楽屋でお会いしたとき周りに人がいたんですけど、本当に何も言わずに「※口の動作で　おめでとう」。好楽師匠も円楽師匠も皆さんお会いしたときに一言一言かけていただいて、山田さんにはお会いしていなかったんで全然わかんないですけど（笑）

■『笑点』初収録前夜、木久扇さんから突然…

昨日の夜、知らない携帯番号なんで出たら木久扇師匠で、１５分ぐらいすごくいろんなことを話していただいて、「自分が入ったとき本当大変だったんだ。だからもう大丈夫だよ。（大喜利の回答席で）横に並んだら、先輩・後輩ないんだから元気にやろう」って。その１０分後に家の電話が鳴って出たら好楽師匠で、「僕入ったとき大変だったから気持ちよくわかるよ」って、ベロベロに酔っ払っていましたけどね（笑）すごくありがたかったです。

（初収録は）緊張はものすごくしたんですけど、本当に皆さん“笑点という番組を大切にしていて一緒に盛り上げようねって本気で思ってくれているんだ、こんな後輩にも”っていうのがすごく伝わってきたんで、これからその期待に応えられるように頑張っていきたいなと思います。

■前座時代『笑点』スタッフを邪険に扱い謝罪

前座時分に『笑点』のスタッフが楽屋にナイツ兄さんを連れてきて、いろんな前座さんにインタビューするみたいなことがあった。「宮治さんは？」「いや、僕はいいです時間ないんで…」。ものすごく笑点のスタッフを邪険に扱った男なんですよ。笑点メンバーの弟子でもないし関係ねえ、落語やりに来てるんだ俺は。めちゃくちゃ尖（とが）っていたんですけど、今あのときのこと謝ります！ごめんなさい！！

■『笑点』初登場＆コメンテーターに初挑戦

常に新聞を読み端から端まで穴が空くほど読んでいるという宮治さん。２３日放送の『笑点』大喜利にレギュラーメンバーとして初登場したあと「真相報道バンキシャ！」にリモート出演する予定で、コメンテーターに初めて挑戦。最近気になっているニュースは、新型コロナウイルスへの感染者が急増していることだということです。

最後に宮治さんは「５５年以上続いている番組（笑点）のレギュラーに選んでいただきました。とにかく番組の空気をあまり壊さないように、でも新しい空気を入れられるように頑張っていきたいと思います。正直これだけは言います、隣が好楽師匠で助かりました（笑）」と、まるで落語のような“オチ”のある決意表明となりました。

【落語家・桂　宮治（かつらみやじ）】
落語家になる前は化粧品会社で年収１０００万円のトップセールスマン。３０歳のときＹｏｕＴｕｂｅで落語を初めて見て「日本にこんな面白い芸能があるんだ」と思い、落語家を志す。妻から「貧乏でも構わないから好きなことやりなよ」と背中を押され、結婚披露宴で会社を辞めると宣言。翌年、桂伸治さんに弟子入り。持ち前の話芸とセンスで数々の賞に輝き、『笑点』若手大喜利のメンバーとしても活躍。２０２１年、落語芸術協会会長の春風亭昇太さん（６２）以来２９年ぶりの抜擢真打（先輩５人抜きで真打昇進）。２０２２年元日、５年７か月ぶりの『笑点』新メンバーとして大喜利レギュラー入りが発表された。