加藤茶、結婚から11年を振り返る「ズバズバ言ってくれる、ありがたい」 45歳年下の妻との軌跡
■初めての出会いでコースターに連絡先 結婚の決め手は “オムレツ”
刈川:まずは、お二人の出会いについてお聞きしたいんですけれども…
茶:(妻の綾菜が)おすし屋さんでアルバイトしてて、すごく感じがよかったので、「あれ!? もしかしたらこの子と結婚するかもしれない」と思ったんですよ。飲み物のコースターってあるじゃないですか。コースターの裏に自分の電話番号書いて「今度よかったら…」って渡したんですよ。
綾菜:「うわ!? どうしよう」と思って、夜ドキドキして電話して、そしたら1時間ぐらい話が盛り上がったんです。
刈川:ご結婚されるまで何か印象に残っていることはありますか?
茶:僕はね結婚を決めたのは、彼女がうちに来てご飯を作ってくれたんですよ。「何が好き?」って言うから僕は「オムレツが好きだ」って言ったら作ってくれたんですけど、その時にお袋の作った味と全く同じだったんですよ。
綾菜:加トちゃんが食べた時になんか涙ボロボロこぼして「お母さんの味だ…」って言って。
茶:「あ! こんなにね、お袋と合うところがあるんだ、俺はもうこれは結婚しなきゃダメだろ」と思ったんです、その時に。
■世間からの厳しい目…夫・加藤茶がかけた言葉とは
2011年に、加藤茶さんが68歳、綾菜さんが23歳の時に結婚した2人。年の差が45歳だったこともあり、綾菜さんを見る世間の目は“財産目当て”や“保険金目当て”などの厳しいものでした。
刈川:ご結婚されて当時、世間からいろいろ言われた時は大変だったと思うんですけど…
綾菜:初めはつらい、なんでだ、幸せになろうと思った結婚だったのに全然幸せじゃないじゃないか。もう世界中から嫌われているぐらいな気持ちになって塞ぎ込こんでいたんですけど。
刈川:本の中でも紹介されていたんですけど、茶さんの「10年忍耐」って言葉が私すごく勇気をもらえて、どういった気持ちで綾菜さんにかけられたんですか?
茶:自分の気持ちですよね。10年ひと区切りでいろいろ我慢していることもあったんで、それを伝えたんですけどね。
綾菜:10年先なんてもう見えなかったんですけど、学べたんですよ、いろんなことを。加トちゃんに対する愛でご飯のこととかもいろんなことも言われて、いやでも確かに言われていることも当たっているなってこともあったんですよ。私がもっと成長しないといけないとか。だからそういう世間の皆様に怒られて成長できた部分って結構ほんとある。
結婚当初、加藤さんが喜んでくれればいいと思い、好物ばかり作っていた綾菜さん。その食事に世間から指摘を受けることもあり悩んでいましたが、加藤さんの健康を思って言ってくれる人もいるんだと自分の間違いに気づいたといいます。それから栄養バランスが取れた食事や、塩分控えめの減塩料理を勉強し、食育インストラクターや生活習慣病予防アドバイザーなどの資格を始め、介護関係の資格も取得しました。
綾菜:加トちゃんのために、私、加トちゃんが生きがいなんだって。その恩返しのために私が一生懸命何かしてあげたいなっていうのはあります。
■コロナ禍で深まった絆
刈川:このコロナ禍ということもあって支えになったものってありますか?
茶:コロナがねはやりだしてから一番最初に亡くなったのが志村だったので、それまでコロナってどんな病気なの? と思っていたんですけど、え!? そんなに怖い病気なんだっていうんで、すごい彼女が僕を支えてくれて…
茶:よくお手伝いさせられるんですよ僕ね。「あれを取りなさい」とか「あれしなさい」とか「水くんで」とかって言うんですよ。なんでそんなに意地悪になったの? って思うじゃないですか。それはだから逆に優しさなんです。
刈川:優しさだったんですね。
綾菜:加トちゃんがスネたりしたら「それは愛だよ」って言って。
茶:今までワガママに生きてきたので、「あれやれ」「これやれ」って全部やってくれたんでみんな。彼女が遠慮しないでズバズバ言ってくれるんで、やっぱこれがありがたいなと思いますね。
■加藤茶「95歳までコントやりたい!」
刈川:お二人の今後のことについてもお聞きしていきたいんですけれども
茶:僕は95歳までね舞台でコントをやりたいって思ってるんですよ。あと15年あるんですけど、僕が元気で舞台立っていられたらこれ幸せだな~と思いますね。
綾菜:やっぱり家に私といるよりも舞台に立っている方がキラキラしているんで、死ぬまでコメディアンでいられるように精いっぱいサポートしたいなと思ってます。
刈川:お二人にとっての夫婦とはどんなものですか?
綾菜:親友でもあるんですけど“戦友”でもある。
茶:うん、そうな。だから変に気を遣い合わない。なんでも言いたいことを言う。その言い合うことが一番いいのかな。やっぱりこれからも支え合って仲良くいきたいですね。