スペース・マウンテン、7月に運営終了 40年前のオープン当時を知るスタッフ「正直寂しい」
■宇宙飛行士の経験がいかされたアトラクション
オリエンタルランドによると、新型ロケットに乗って宇宙旅行へ出発するというコンセプトは、1960年代にウォルト・ディズニーによって考案され、1975年にフロリダにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのマジックキングダム・パークに初オープン。その後、日本を含む世界のディズニーテーマパークに導入されました。
この『スペース・マウンテン』の開発には、アメリカ初の宇宙飛行士の1人として知られる、アメリカ航空宇宙局(NASA)所属のゴードン・クーパーさんがコンサルタントとして参加したといいます。宇宙飛行士として得た知識や体験がアトラクションにいかされ、“宇宙を体感できる最高の機会を人々に提供したい”という思いがつながれているということです。
■オープン当初を知るスタッフ「正直寂しいです、というか複雑」
『スペース・マウンテン』のオープン当時、アトラクションの運営を担当していた畠山裕二さん(59)は「やはり正直寂しいです、というか複雑ですね。今まで自分が担当したアトラクションがどんどんなくなっていってるので」と思いを吐露しつつも「寂しい思いもありますけれども、まだまだこれからどんどん進化していくんだなということで楽しみが大きいです」と期待感を明かします。
■「スペース・マウンテン以外は全て変わっています」
今では『バズ・ライトイヤーのアストロブラスター』や『モンスターズ・インク“ライド&ゴーシーク!”』など、人気のアトラクションが多くある『トゥモローランド』。畠山さんは「スペース・マウンテン以外は全て変わっています。オープン当初から」と語り「今『モンスターズ・インク“ライド&ゴーシーク!”』があるところに『ミート・ザ・ワールド』というアトラクションがあり、そこから『スペース・マウンテン』までは何もありませんでした」と振り返ります。
オープン当時は、屋内型のジェットコースタ―は珍しかったといい「当時から人気があってみなさん走ってきてしまうので、安全のために私たちが(ディズニーランドの入園口付近にある)ワールドバザールまでゲストの方をお迎えに行って、ゆっくりと歩きながらスペース・マウンテンまでエスコートするという感じでした。それだけたくさんの方がお待ちになっていたという状況でしたね」と人気ぶりを振り返りました。
■オープン当時を知るスタッフ、おすすめの楽しみ方
クローズまで残り約7か月。畠山さんだからこそ知るおすすめの楽しみ方を聞いてみると「今日なんかこんな天気いいじゃないですか。それで(アトラクションに)入れると目が暗さに慣れてないので、よりスピードを感じていただけると思うんですよ。だから、夜に乗るよりもこういった天気のいい日に乗って、そのスリルを味わうのがおすすめです」と教えてくれました。
現在の『スペース・マウンテン』は7月にクローズしますが、2027年にはまったく新しく建築し直された『スペース・マウンテン』が誕生します。現在のジェットコースタータイプの屋内型アトラクションという形態はそのままに、新たな性能や特殊効果が加わることで、今まで以上にスリルと興奮に満ちた宇宙旅行を楽しめるといいます。
さらに4月9日からは、最後の宇宙旅行をこれまでの思い出とともに楽しめるというスペシャルイベント『セレブレーティング・スペース・マウンテン:ザ・ファイナルイグニッション!』を期間限定で開催するということです。