桂文枝 81歳 新作落語500作へ意欲 米寿に向けて「健康だけには気をつけて頑張っていきたい」
今回の独演会について、文枝さんは「(独演会でやるネタの)『妻の旅行』は東京でもやりました。でも、最後のネタの『涙をこらえてカラオケを』は3年半やってなかったんですね。妻と母が亡くなって、人が死ぬというネタをずっと封印してきたものですから。3年半たって、“あのネタおもしろいからやってくれ”みたいな話もありましたから」と、封印していたというネタを披露することを明かしました。
続けて、「独演会でも2席がやっとだったんですけど、マネジャーが部長になったもんですから、3席やってほしいと。その3席のうち、真ん中にあるのは“新作をお願いします”ということで。『約束』というネタなんですけど。ずっとこの新作と最後のネタが不安なので、昨日も(午前)3時近くまでリハーサルがあったんですけど、ほぼ寝てない状態ですので。このごろ物忘れがかなり激しくなってきたので、それが今なんか心配だなという気持ちです」と、久しぶりのネタに加えて、自身の327作目となる新作を披露することへの不安を明かしました。
■桂文枝「ざこばさんの分も頑張りたい」
そしてこの公演の翌日、16日に81歳の誕生日を迎える文枝さんは「明日からは米寿に向けて頑張っていこうと、一歩ずつ。とにかく500ネタ作るという自分で大きな目標を作ったものですから、それに向かって。ただ、結構同年代の人が足が悪かったりとかするものですから、健康だけには気をつけて頑張っていきたいなと思います」と、今後の目標を語りました。
また、先月12日にぜんそくのため亡くなった桂ざこばさんについて、文枝さんは「東京の上野鈴本演芸場の寄席に出てるときに桂ざこばさんの訃報を知って、もう私の出ばやしが鳴ってる時に聞いたものですから、本当に残念でした。ざこばさんとはいろんな事があって、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけど、ざこばさんの分も今日は頑張りたいなと思っております」と、ざこばさんへの思いも込めて、独演会に臨みたいと意気込みを語りました。