加山雄三 85歳「いつか、ちゃんと詞をつけて歌に…」 12月でコンサート引退も楽曲制作に意欲
加山さんは、1960年に『男対男』で映画デビュー。翌年には映画『大学の若大将』で主演し、“若大将シリーズ”で人気スターになりました。また歌手として、1965年にリリースした『君といつまでも』が大ヒット。以後も『お嫁においで』など数々のヒット曲を世に送り出しました。
一方、最近では2019年に脳梗塞、翌年には小脳内出血を発症するなど闘病生活を余儀なくされましたが、2021年には復帰を果たしました。
そして、6月に加山さんは「歌えなくなってやめるのではなく、まだ歌えるうちにやめたい。最後までいつも通り歌う。それが一番なんだ」との思いで、年内をもって長年続けてきたコンサート活動から引退することを発表していました。
■加山「海には自由があって好き」
1曲目に『海 その愛』を歌い上げた加山さんは「人間は自由に考える。自由に感じる。そういう時間がちょっとでも多いほど、幸せに思うんだって。俺は海の近くで育って、自由奔放だった。海には自由があって好きだから」と最初の曲に選んだ理由を明かしました。
また、公演の前半は、『俺は海の子』や『光進丸』など海をテーマにした楽曲を歌唱、会場が加山さんの歌声に酔いしれました。
■加山「聴いたことのない曲が…」未発表曲の完成に意欲
公演の合間では、闘病中のエピソードを明かした加山さん。「家で戸棚を開けたら、山ほど積んであった古いテープが落ちてきて“聴いてくれ”と言わんばかりに、オープンリール(オーディオ機器)にかけたら、聴いたことのない曲が…全部昔(自分が)作ったんだね。いい曲があるんだよ。聴いたらびっくりしますよ。いつか、ちゃんと詞をつけて歌にしたら、レコードにしようと思う。ぜひ楽しみにしといてほしい」と加山さんが未発表曲の完成に意欲を示すと、大きな拍手が会場を包みました。
■加山「幸せいっぱいです」
最後に加山さんは「皆さん、応援してくださって本当にありがとうございます。応援があったからこそ、最後まで歌いきることができました。幸せいっぱいです」とファンに向けて感謝の気持ちを伝えました。
『加山雄三ラストショー ~永遠の若大将~』の会場には、5000人が来場。そのほか全国の62会場で、1万3000人のファンがライブ・ビューイングを鑑賞し、加山さんと同じ時間を楽しみました。
加山さんは、12月に行われる船上ライブで、コンサート活動を引退する予定です。