立川志らく『笑点』初出演の秘策は“毒舌イジり” 新メンバー桂宮治は「円楽師匠より腹黒いとにらんでいる」
演芸番組『笑点』に初めて出演することになった落語家・立川志らくさん(58)。大喜利への秘策として、司会の春風亭昇太さん(62)や新メンバーの桂宮治さん(45)へ“毒のある”イジりを考えていることを明かしました。
志らくさんの師匠・落語家の立川談志さんは1966年に放送を開始した『笑点』の初代司会者。今年5月で放送満56年を迎えるこの長寿番組の大喜利に、談志さんの直弟子が出演するのは初めてです。
“落語イコール笑点”というイメージを無くそうと著書『全身落語家読本』(2000年)や自身のYouTubeなどで笑点批判を繰り広げてきた志らくさんですが、思い返せば笑点は落語を繫いできてくれた大切な番組と感謝。志らくさんは、脳梗塞のため現在リハビリ中の三遊亭円楽さん(72)の代演として大喜利に参加。笑点にケンカを売っていた頃、偶然メンバーと一緒になった新幹線で「志らく、お前も食うかい?」と“あんパン”をくれた円楽さんのためにも“恩返し”がしたいと出演を決断したといいます。
■落語家人生35年以上 『笑点』初出演の“不安”明かす
私が笑点の中で、ものすごく浮いてしまうんじゃないかなという不安はありますね。だけど、どんなに浮いても百戦錬磨の諸先輩方がいらっしゃるので、うまく救ってくれるだろうと(笑)期待はしております。
――三遊亭円楽さんとお付き合いは?
仕事場でよく声をかけてくれる師匠でございますので、他局の番組でもちょこちょこお会いして、なんとか落語をもっともっと盛り上げていこうよと、一肌脱いでくれよとよく言われていました。
■番組批判から一転…「自分の芸がダメになるってことはない」
――自身の著書で“笑点、無くなってくれ”と批判していたが?
先代の(三遊亭)圓楽師匠がものすごく元気だった頃に、よくもそんなすごいことを書いたなと。それが若さだとは思うんだけれども、とにかくあの頃笑点は、今もそうだけど、ものすごく人気のある番組。だけど、どこへ行っても落語家の目指すところは笑点のあの大喜利だと思われているのが嫌で、落語をやりたいその一心で、“落語イコール笑点”のイメージをなんとか無くす手はないかなと思って、ケンカを売ったんですね。
笑点のことを批判してきたんだけれども、今になって思い返してみると、落語がずっと冬の時代だったその間を、笑点が繫いでいてくれたんですね。日本人から落語を忘れさせなかった。ものすごく落語界に貢献をしてくれた大切な番組だと思っています。ものすごい素晴らしい番組だと思っているんだけれども、それでもまだ誤解している人がいる。落語と笑点って別物なんですね。笑点はテレビ向きのバラエティーで、やっぱり落語家は落語を語って評価されるのが本当でございます。ですから、テレビをご覧の皆さんは、笑点に出ている人の落語をこれから聞きに行ってください。中には、下手な人もいますけど(笑)誰とは言いませんからね(笑)
若い頃に(笑点に)出てしまうと、もしかしたら笑点のイメージに潰されちゃうんじゃないかなっていう恐怖はどこかにありました。諸先輩方は潰されることなく頑張ってやっています。私は、落語はまだまだではありますけど中堅からベテランのキャリアにもなっているし、テレビのいろんな番組にも出させてもらっているんで、笑点に出たからといって自分の芸がダメになるってことはない。もしなったとしたら、その程度の芸人なんだなということでしょうね。