立川志らく、辛口自己採点『笑点』初出演は30点 収録後メンバーから笑点流の温かいメッセージ
志らくさんの師匠・落語家の立川談志さんは1966年に放送を開始した『笑点』の初代司会者。56年の歴史の中で、談志さんの直弟子が大喜利に出演するのは初めてです。
“落語イコール笑点”というイメージが嫌で、自身の著書『全身落語家読本』(2000年)やYouTubeなどで批判を繰り広げてきた志らくさんですが、思い返せば笑点は落語を繫いできてくれた大切な番組と感謝。笑点にケンカを売っていた頃、偶然メンバーと一緒になった新幹線で「志らく、お前も食うかい?」と“あんパン”をくれた円楽さんに恩返しをするためにも出演を決断したといいます。
■志らくさん&笑点メンバーの感想
――『笑点』初出演の感想は?
立川志らくさん(58)
珍しく緊張しまくりましたね(笑)昇太兄さんだけが救いのような感じで、ずっと目を見ながら、司会をイジりながら遊ばせてもらいました。若い頃から修業時代からずっと2人で落語会やったりコントの会やったりとか一番気心が知れている。楽屋でもよく2人で“ぶらぶらボクシング”し続ける。くだらないことをずっとやってきたので、昇太兄さんなら助けてくれるだろうと。(自己採点は)30点ぐらい。溶け込んでいるようで全然溶け込んでないなって(笑)
春風亭昇太さん(62)
志らくさんとは若い頃からずっとよく仕事をしていたんですけど、ここ何十年かなかなか一緒に仕事とかなくて、志らくさんが笑点に来てくれるという話を聞いたんで、すごい楽しみにしていました。今回もし30点というのであれば、ぜひまた機会があったら来てもらいたいなって思います。
三遊亭小遊三さん(75)
自分で謙遜しているだけで、30点ってことはないでしょうし、馴染(なじ)んでないこともないでしょうし、緊張してないこともないと思います(笑)言いたいことといったら、いくらか金貸してくれ(笑)
林家たい平さん(57)
外からいつも笑点を見てくださっている志らく兄さんが、笑点に来てどんな大喜利をしてくださるのかというのは、すごい勉強になりました。
林家木久扇さん(84)
爆笑っていうか笑いをとらない人じゃないかと思っておりましたら、どんどん惹(ひ)きつけてね。視聴者の方、笑っていただくように演出していらっしゃってビックリいたしました。やっぱり談志師匠のお弟子さんで、天才なんですね。
三遊亭好楽さん(75)
さすがですね。談志師匠が戻ってきたような雰囲気がありましたもん。やっぱり演出もちゃんとできているし。あがった、あがったなんてとんでもないよ、あがったのは俺のほうだ(笑)
桂宮治さん(45)
私から何か言うことはないんですけど、ただ志らく師匠からずっと「笑顔が怖い。笑顔が怖い」と言われて、「あいつ(宮治)は悪いやつだ」と言われたんですけど、私は笑顔は本当に心の底から出していますし、とてもいい人です。
山田隆夫さん(65)
志らく師匠に座布団を運んで差し上げたときに、わざわざ「ありがとうございます」って言って頭下げてくれたんです。礼儀正しい人だなと思って、初めてわかりました。この方、いい方だなと(笑)
――改めて、今の思いは?
立川志らくさん(58)
子供の頃からずっと見ていた笑点に、自分が本で批判した笑点に出るなんてことは夢にも思っていなかった。もれ聞いたところによるとスタッフが「志らくだけは絶対に出さねえ」って言っているのが、私の耳に飛び込んできたことがあったので、こうやって出ることができたのは、笑点をつくってきた皆さんのおかげ、円楽師匠のひと言、さらに巡り合わせですね。談志が「そろそろお前出ろよ。俺がつくったんだからお前が出て、談志がつくったってことをもう一回みんなに知らせてやれよ」と言っているような気がしますね。
志らくさんが登場する『笑点』は、放送開始記念日の5月15日と22日の2週連続で放送される予定です。