結成20周年『ゴールデンボンバー』 エアーバンドになったワケ「ずっと半音ずれて弾いてた」
ボーカルの鬼龍院翔さん(39)を中心に2004年に結成した『ゴールデンボンバー』。鬼龍院さん、喜矢武豊さん(39)、歌広場淳さん(38)、樽美酒研二さん(43)の4人組ヴィジュアル系エアーバンドです。
代表曲は2009年に発売した『女々しくて』。この楽曲で紅白歌合戦に4年連続で出場するなど大ブレイクしました。
演奏しないバンド、さらに独自のライブパフォーマンスなど、斬新なアイデアで話題となってきたゴールデンボンバー。鬼龍院さんは、アイデアの根源について「人がやっていることが嫌いで、人がやってないことが好きで、おもしろいかどうかよりも、人がやっていないことがまず優先なんですよ」と、明かしました。
■『女々しくて』 カラオケでも大ヒット
――カラオケに行って1曲目に絶対入れてました。最後にも入れてました。
歌広場:そうすると、いくらくらいになるんですか?
鬼龍院:4円ですね。(カラオケで1曲入ると)1回2円なんで。私に入ってくる印税の話でございます。
――いまだに?
鬼龍院:いまだに結構普通に暮らせるくらいは頂きますね。いっぱい税金払うようになりましたね。
■ゴールデンボンバー最大の特徴『エアーバンド』
バンドなのに楽器を一切演奏しないという斬新なスタイルは当時、話題となりました。“エアーバンド”として活動していくことを決めた理由について、メンバーの演奏にこんな問題があったといいます。
――どこからエアーバンドの道に?
鬼龍院:ギターの喜矢武さんは、最初からいて(ギターを)弾いてもらっていたんですけど、まぁなんか話がおかしいなって思うことが多々あったんですよ。音楽面で。でもやっぱ一番決定的なのは、その日のライブを通してずっと半音ずれて弾いていたとき。
樽美酒:ハハハ!(笑)
喜矢武:ざっくり簡単に言うと、僕のギターが下手すぎた。そういう理由ですね。
また、演奏ができない分、特に力をいれているのが個性あふれるライブ演出。曲の間奏パフォーマンスでは、スイカの早食いやステージ上で突如溶接を始めるなど、音楽ライブとは思えない奇抜なパフォーマンスで観客を盛り上げています。
■新元号発表から1時間で楽曲を制作 タイトル『令和』
奇抜なパフォーマンスはステージ以外でも。2019年には、新元号発表からわずか1時間で楽曲『令和』を制作しました。
――パフォーマンスに対する熱がすごいなと思うのですが、それがギターには向かなかったんですか?
喜矢武:いま思うとやっぱり一度も向かなかったですね。全然今の方が楽しい。ギターを一生懸命めちゃめちゃ超絶うまく弾いてもお客さん笑わないですからね。
鬼龍院:基準がバグってるんです。
■“苦手なことをプラスに考え行動する” 新しい形のエンターテインメント
――パフォーマンスには楽しませよう、笑ってほしいという気持ちがすごくある?
歌広場:楽器弾けてない人がこんな楽しそうに生きてられるんだってちょっと見てて、すごいことできないと何もできないんだ、「しゅん」ってならないじゃないですか。
樽美酒:仕事とかで悩んでて「ゴールデンボンバーのライブ見ました。なんかバカバカしくなりました。明日から頑張ります」そういう言葉って一番うれしいんですよね。
――(壁に)ぶつかっても皆さんの曲聞いたら、ぶつかったからこそ頑張れるって今思える気がしました。
鬼龍院:いい人みたいになっちゃう。
――ボケなくて大丈夫です。
鬼龍院:やめてくれよ! 頑張ってボケてるみたいになっちゃう!
樽美酒:見事につぶされたな今!