松本幸四郎「古典も、新作も、映像も」 数々の役に出会えた2024年を振り返る
――2024年を振り返って、どんな一年でしたか?
大変だったね。毎年毎年それは更新されていて、2023年よりも大変だったっていう感じですね。とても言えないことばっかりで、精神的にね。
――よかったことはありましたか?
やっぱり数々の舞台。数々の役に出会えたってことは何よりですね。それにはもちろん、古典もあれば、新作もあれば、映像もあれば、本当にその出会いっていうのはやはり幸せですね。この幸せな環境で舞台をやらせてもらえることはもう本当にうれしいですね。
――歌舞伎と共に駆け抜けた一年かと思いますが、“息抜き”になったことはありましたか?
犬の散歩ですかね。犬に散歩してもらうくらいの感じで、どちらかというと引っ張られるんで、ラブラドールレトリバーなので大型犬の種類ですよね。大型犬というと、車でいったらトラックじゃないですか。たまに遅くなって帰ったりするとベッドで寝てます。空いてるところで寝るしかないです。
――2025年の目標を教えてください。
ホームセンター行って、収納のものを買いたいです。片付けをしたいんです、荷物を。
■松本幸四郎、歌舞伎座で初めて演出に挑戦
松竹創業百三十周年と銘打ち開催される『壽 初春大歌舞伎』。昼の部で幸四郎さんは、小説家・夢枕獏さんの人気シリーズ『陰陽師(おんみょうじ)』の「鉄輪(かなわ)」で安倍晴明を勤めます。この演目には幸四郎さんの父・松本白鸚さん(82)も蘆屋道満役で出演します。そして、夜の部では『大富豪同心』で、出演だけでなく歌舞伎座で初めてとなる演出を担当します。
――どんな舞台になりますか?
まあ、とにかく楽しい、楽しみなものばかりなので。それをいかに、それ以上楽しむことができるか、それが皆さんに楽しんでいただくことにつながるかと思っているので、どれだけ舞台を楽しめるかって、それだけもっともっと没頭していきたいですね。舞台に芝居に。