漫画家・永井豪 「人生短いんだから!」藤子不二雄Aさんの“タフさ”に驚き
■先輩漫画家の“タフさ”に驚き
小さい頃に、藤子不二雄Aさんの漫画『シルバー・クロス』や『忍者ハットリくん』、『怪物くん』を読んでいたという永井さん。ゴルフなどを一緒に楽しむ仲だったといいます。
永井さんは、藤子不二雄Aさんとの思い出について「ゴルフと銀座のつきあいが1番多いんですけども、ゴルフでかなり自分がヘトヘトになって帰ろうとすると、突然僕の車の後ろに乗り込んできて“さぁ、銀座行くぞ!”って無理やり乗っていかれて。12時過ぎても帰ろうとしないんで“帰りましょうよ~ゴルフやったから”って言うと、“いや、朝まで飲まなきゃ! 人生短いんだから! 寝ちゃったら損でしょ!”みたいな。“どこまでこの人タフなんだ”と驚くことが多々あった、そういう先生です」と振り返りました。
■自身の漫画に影響を与えた『シルバー・クロス』
また、藤子不二雄Aさんの漫画から受けた影響について聞かれると、「子ども時代に見ていた『シルバー・クロス』っていうヒーローものの作品があるんですけど、敵が全部“マスクマン”なんですよね。当時としては珍しいマスクの怪人ばかりが悪人で。怪人がシルバー・クロスに追い詰められたとき、崖のところで“正体を白状しろ”って迫られたときに、“この悪の顔こそが自分の本当の顔なんだ”と言って叫んで、崖から飛び降りて死ぬというシーンがあって。そのとき子ども心に“本当の顔ってなんだろう”と感じまして。もしかしたら表面的な顔以上に、心の顔をみんなそれぞれ持っていて、それが色々な人の真実を語れるんじゃないか、そんな風に感じまして。そういう思いが自分が作品を作るときに、『デビルマン』とかそういう作品につながっていったと思います」と、話しました。