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役所広司 「こういう撮影の仕方があるんだな」 ドイツの巨匠との撮影で新たな経験

2023年12月23日 22:35
役所広司 「こういう撮影の仕方があるんだな」 ドイツの巨匠との撮影で新たな経験
イベントに登場した役所広司さん (C)2023 MASTER MIND Ltd.
俳優の役所広司さん(67)が23日、柄本時生さん(34)、中野有紗さん(18)とともに映画『PERFECT DAYS』の公開記念舞台挨拶に出席。撮影を振り返りました。

映画は、『ベルリン・天使の詩』(1987年)、映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(1999年)などの傑作を世に送り出してきたドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダース監督が手がけた作品。東京・渋谷の公共トイレを舞台に、役所さん演じるトイレの清掃員・平山の日々を描いています。5月に開催された第76回カンヌ国際映画祭では、役所さんが最優秀男優賞を受賞。さらに、第96回アカデミー賞・国際長編映画部門の最終候補15作品に選出されるなど、世界的に注目されている作品です。

役所さんは、撮影のために準備したことを聞かれると「今まで見たことのないような脚本があって、非常に美しい脚本だったし、できるだけ読み込んで台本に書かれていない部分と感じるものを探していくという作業。あとは、実際に清掃員をやられている方に、清掃の仕方を2日間ぐらい教えてもらいました」と明かしました。

さらに、撮影について役所さんは「どうしても僕たちの仕事はカメラが近くにあったり、スタッフがいる。カメラを意識しないようにやらなければいけないんですけど、今回はカメラを意識することは本当になかったです」と語りました。

続けて「(役所さんが)自由に動いて掃除して部屋で出勤の準備をしてというのを、ほとんどドキュメンタリーのように撮ってましたので、カメラを意識する余裕もないぐらいだった。こういう撮影の仕方があるんだなとすごくいい経験をしました」と、撮影を振り返りました。

一方、柄本さんは役所さんの演技について「かっこいいですね、本当に。うちの父(柄本明さん)の言っていた言葉なんですけど、“役所はうまいぞー”っていうのをよく言われていて。その意味を少しでもわかればいいなと、すごく見させていただいてました。僕の中では、すごく濃密な時間を過ごさせていただいたなと思っております」と称賛すると、役所さんは「お父さんから、よく育ててもらいましたね。ちゃんと先輩を立てるところも本当に立派だと思います」と笑顔を見せました。