尾上菊五郎、闘病中の中村吉右衛門を心配
歌舞伎俳優の尾上菊五郎さんが16日、歌舞伎座『五月大歌舞伎(5月3日初日)』の取材会を東京・銀座で行いました。
5月は毎年恒例の「團菊祭」(だんきくさい)と銘打たれた公演が予定されていましたが、今年は「五月大歌舞伎」として上演されます。
菊五郎さんは「仮名手本忠臣蔵」で早野勘平役を勤めます。「本来であれば團菊祭が出来たと思うんですが、それが出来なくて残念ですけど、みんな力を合わせてこの狂言をみんな一生懸命やっていると思いますし、みんな習いに来ますし、うちでお稽古しますし、力を合わせこの興行を成功させたい」と意気込みを話してくれました。
そして今回の舞台には、尾上菊之助さんの長男・尾上丑之助くんと寺島しのぶさんの長男・寺嶋眞秀くんも出演します。「たまたま5月は音羽屋にゆかりの狂言が並びまして、孫の寺嶋眞秀も(第二部で)太刀持ちで出させてもらいますし、また(第三部の)鏡獅子では尾上丑之助がでます」と公演に向け稽古を行っていることも語りました。
また5月の公演には、先月入院した中村吉右衛門さんも出演が予定されています。「病名もまだわかんないんで倒れてからきょうで20日でしょ。私が同じ病院で2、3か月に1回血液検査をしている。医者も親しい人がいるから“播磨屋さん(吉右衛門さん)どう”と聞いたら、今医者も病院のなかをうろうろ出来ないそうで、集中治療室の方に行けませんから・・・。奥さんからも電話いただいたけど、病名もまだ分からないと言うし、ただただ今元気に戻ってきてくれるのを待っているだけです」と心配そうに話してくれました。