中村福之助 歌舞伎界の“二男”事情を語る
歌舞伎俳優の中村福之助さんが、東京・歌舞伎座で上演される『六月大歌舞伎』への意気込みを語りました。
今年4月上演された「桜姫東文章 上の巻」の後半「下の巻」に出演する福之助さん。一つの物語を前半・後半に分けて出演することに対し「僕自身、月がまたがって(演目が)前半後半って聞いたことがなく、12月とかにやられたら訳がわからなくなちゃうなと思っていて、まあ6月なので近いですし、次は大詰めの場面に出させていただくので、最後の部分なのでうまくお芝居の流れをくんでやるようにって意識しています」と明かしてくれました。
歌舞伎一家に育った福之助さん。父は中村芝翫さん。そして長男は中村橋之助さん、弟には中村歌之助さんと3兄弟です。
そこで福之助に歌舞伎一家に生まれた“二男”ならではの苦労を聞くと「ケンカすると母に、兄とケンカすると歌舞伎の先輩で目上の人なんだから口答えとか気を付けなさいといわれ、弟とケンカすると大人げないと言われて」と話し「父が二男なんですよ。歌舞伎界って二男同盟っていって、二男の人たちがすごい絆で結ばれていて、みんな気持ちが分かるから(中村)七之助の兄だったり、みなさん二男の方は僕に優しくしてくれる。家業を継いでいると兄には逆らえない。そこにたまっているのが二男同士あるので、盛り上がっちゃいますね」と“二男”としての苦悩を明かしてくれました。