堂本光一『SHOCK』シリーズ24年間の歴史に幕「全部やりきった」これまでの歩みを振り返る
2000年11月の初演以来続くミュージカル『SHOCK』シリーズ。堂本さんは初演以来、代役をおかずに2128回主演を務め、国内演劇における代役なし単独主演記録1位を記録。2002年に始まった目玉の演出である“階段落ち”を、堂本さんが演じた回数は1923回で、落ちた段数はのべ4万2306段、高さはのべ9307メートルに達しているといいます。
そんな堂本さんにとってライフワークとも言うべき舞台が、これまで公演を行ってきた帝国劇場が2025年2月に建て替えのため、休館となることに伴い、この日をもって終幕しました。
堂本さんは大千穐楽のカーテンコールに登場し「本当に思い残すことは何もないし、全部やりきった感もあるし、『SHOCK』においては、まだやれることもあると思う。なんらかの形を考えていければいいなと思います」と明かしました。
そして「このカンパニーは今日で解散して、それぞれの場所で活動が始まると思うので、僕自身もみんなのことを応援していますし、俺の方もみんなを追っていきたいと思うので、みなさんの応援をよろしくお願いしたいと思っております」と呼びかけ「24年間、本当にありがとうございました」と頭を下げました。
さらに、幕が閉じたあとも一人で登場した堂本さん。すると出演者が次々と登場し、堂本さんを胴上げ。堂本さんは「懐かしいなこれ、昔よくやっていたな」と笑顔をみせ「本当にもう思い残すことはありません。やりきりました。やっぱりいろいろな部分がボロボロなのはボロボロです、正直言って。なおします」とコメント。
最後には「これだけ愛されるものになるとは、自分も想像しておりませんでしたけれど、自分にとってはエンターテインメントというのはすごく大事なもので、時にはいろいろなものを凌駕(りょうが)して、人の命を救うことがあったりもするって言われたこともあります。それをしっかり受け止めて、これからも発信していけたらいいなと思いますので、どうか今後も支えていただければと思います」と締めくくりました。
【『SHOCK』✕堂本光一 これまでの歩み】
2000年11月2日:堂本さん主演『MILLENNIUM SHOCK』開幕
2001年:2か月のロングラン公演
2002年:初日公演前の最終通し稽古で堂本さんが靱帯(じんたい)を損傷するも、全公演主演を務める
2005年:堂本さんが脚本や演出にも参加し、現在の形に内容を一新した『Endless SHOCK』開幕
2006年:堂本さんが製作発表にて今回での『SHOCK』ファイナルも匂わすも、ファンからの要望が殺到し、上演続行決定
2008年:通算上演500回達成
4月には『Endless SHOCK』スタッフ・キャスト一同が『第33回菊田一夫演劇大賞』受賞
2009年:626回目を演じ、森繁久弥さんの帝劇単独主演記録を23年ぶりに塗り替える
2010年:10周年公演として年間100公演を演じる
2011年:3月11日昼の部の幕間に東日本大震災が発生し、28公演を中止に
2012年:初の福岡・博多座公演が実現
2013年:上演1000回記念公演として、初めて大阪・梅田芸術劇場にて公演を行う
2014年:博多座にて1208回目を演じ、松本幸四郎さんが持っていた単独主演記録を更新し、ミュージカル単独主演記録第一位を樹立
2016年:通算上演1400回達成
2017年:通算上演1500回達成
2019年:『SHOCK』史上最大の20人編成のオーケストラを設置
2020年:堂本さんが演出に就任
新型コロナまん延の影響により、2月28日以降の帝劇公演を中止
7月には、『SHOCK』シリーズを20年にわたってけん引してきた功績により、堂本さんが『第45回菊田一夫演劇大賞』を受賞
2022年:通算上演1900回達成
2024年:国内演劇における代役なし単独主演記録を塗り替える、2018回を達成
11月29日に大千穐楽(せんしゅうらく)を迎え、総公演回数は2128回、シリーズ総観客動員は約370万人に達した