タモリ、自身の出演番組を見ない理由を明かす 「なんかヌメッとして」
『ATP賞テレビグランプリ』とは、創り手である制作会社のプロデューサーやディレクターが自ら審査委員となって優れた作品を選ぶ賞で、ドラマや、ドキュメンタリー、情報・バラエティーの3つのジャンルから選考されます。
今年4月に終了し、タモリさんが約40年にわたり司会を務めた番組『タモリ倶楽部』の制作チームに特別賞が贈られました。
■長寿番組の秘けつは「反省しない」
タモリさんは、受賞のスピーチで「40年前にこの番組が始まりまして、その時にうちの社長に呼ばれて言われた言葉が、“今度やる番組は、いまの番組は全て密度を濃くして編集に編集を重ねて番組を作り出そうとしてるけれど、全く逆のスカスカの番組をやれ”と言われたんです」と、40年前の番組開始時に掛けられた言葉を明かしました。
続けてタモリさんは、「密度が濃いの反対をやればいいんだ、間延びしてもいい。爆笑をとれなくてもいい。間違ってもいいのかと勝手に考えて、ずっとやってきて40年がたってしまいました。いまだにスカスカという意味が分からないですけど、いまで言う“ゆるい”ですとか、“脱力”とかいうのに近いのかなと思ってます。40年たってようやく、ATPから賞をもらえました。というのは、“やってる間は絶対に賞をやらせないぞ”というATPの根性と言いますか、そういうものに私は敬意を表します」とコメントし、会場を笑わせました。
また、番組を40年続ける秘けつについてタモリさんは「反省しないことですね」と明かし、司会者から“自身の出ている番組は見るのか?”と聞かれると「僕はあまり見ませんでした。テレビに出る自分が好きじゃなくて、なんかヌメッとして気持ち悪いんです」と答え、会場は笑いに包まれました。