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「刈和野の大綱引き」勇壮に 今年は2年ぶりに…

2025年2月11日 19:10
「刈和野の大綱引き」勇壮に 今年は2年ぶりに…

続いて大仙市、刈和野地区の伝統行事です。毎年2月10日。人口3000人余りのまちを2分して、白熱した戦いが行われます。

刈和野の大綱引きです。勝てばコメの値段が上がるとされている、上町と呼ばれる二日町と…勝てば豊作になると言い伝えられている下町と呼ばれる五日町が、巨大な綱を引きあいます。

「火を灯して少しでも明るくさねばな。」「夫婦であっても、上と下と分かれるし、あと伝統行事、本当の勝負だから。」

行事に参加して60年余り、下町の齋藤兵左エ門さんは孫の城太郎さんと一緒に綱引きに参加します。

城太郎さんと兵左エ門さん「初めてです」Qどんな気持ちで引っ張る「頑張るぞ!みたいに引っ張る」「こういう伝統行事やるっつことは、最高の絆だな。この子忘れねから絶対。」

上町にある集会場では地元の小中学校の同級生が顔をそろえていました。半数が刈和野を離れて生活していますが、綱引きの日は、自然とふるさとに集まります。

綱引きの勝負を2時間後に控えた午後7時前。

●下町出陣「目標は勝つことなんでそこは変わらず、全員で勝ちに行きましょう」「ジョヤサ~ジョヤサ~」

●上町出陣( ♪ジョヤサ~ )

2つの町内の代表が会場に集まります。

綱引きの前に町の代表同士が押し合って張り合うのは、綱の中心をどの位置にするかを決めるかつての交渉の伝統を受け継いだものです。商業のまちとして栄えた刈和野地区。行事は500年以上前に市場の開設権を巡って上町と下町が争ったことが始まりとされています。

♪ジョヤサ!ジョヤサ!

この日は地元の住民や観光客など合わせて5000人以上が綱引きに参加しました。掛け声と共に一斉に綱を引き合います。

15分ほどの引き合いの末、今年は2年ぶりに下町が勝利しました。

齋藤さんたち「勝ちました」「勝ったな」「一生懸命やったよな」Q初めての綱引きどうだった「楽しかった」「一方的に勝ったもんな。いがったな、今年豊作だ。」

伊藤拓郎さん「今年は本当に力負けって感じでしたね」「祭りがあってのこの地域というところあると思うんですね。この地域だからこそでもありますし、やっぱあの脈々と受け継いでいけるようにわれわれみたいな現役世代が若い子たちにどんどん継承して盛り上げていきたいなと思います」

上町と下町の意地がぶつかる刈和野の大綱引き。行事が終わると、2つに割れていた地域は再びまとまって、日常に戻ります。

最終更新日:2025年2月11日 19:10
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