守りたい地域の伝統行事 羽後町の「花嫁道中」と大仙市の「太田の火まつり」
昭和の羽後町の映像、昔ながらの嫁入りを再現する花嫁道中です。
1986年の1回目は、実は、町の若者をカップルに仕立てたのですが、翌年の2回目からは、本物の花嫁・花婿が主役になり、町を盛り上げてきました。
いまでは羽後町の雪の時季の恒例のイベントです。
40回目の節目の今年は、2組の夫婦が参加しました。
行事や自然の映像を秋田放送に送ってくれている、由利本荘市鳥海町の真坂隆昌さんの取材です。
大仙市の太田の火まつりの映像も合わせてお伝えします。
■「幸せのおすそわけ」花嫁道中 町がお祝いムードに
雪の時季恒例、羽後町の「花嫁道中」が、先月下旬に行われました。
40回目の節目の今回は、例年より多い2組の夫婦が参加します。
花嫁、花婿のお披露目は、大勢の前で行われます。
菓子をまくのは「幸せのお裾分け」です。
今年は路上の雪が少ないため、馬そりではなく、馬車に夫婦を乗せて引っ張ります。
町の活性化を目的に、1986年に始まった、花嫁道中。
中心部を通って、あちこちに立ち寄りながら進みます。
立ち寄り先では、知り合いだけに限らず、みんなから祝福を受けます
一行は、約14キロの道のりを、6時間ほどかけて進みました。
日が暮れた、午後7時すぎ。
七曲峠を抜けて、山間にある町の交流施設に到着しました。
幸せがさらに広がるよう願いを込め、町全体がお祝いムードに包まれました。
■紙風船上げや天筆焼き「太田の火まつり」
今月1日、暗くなり始めた午後5時過ぎ。
多くの人が、大仙市内にあるグラウンドゴルフ場に集まっていました。
このイベントは、1982年に始まり、今年が43回目です。
回を重ね、周辺のさまざまな小正月や地域の行事を集め、後世に伝えていこうと、開かれています。
仙北市西木町でも見られる紙風船上げでは、学校や集落で協力してつくった紙風船が、夜空に打ち上げられました。
そして、火まつりのメイン行事「天筆焼き」は、願い事を書いた五色の短冊を、燃え上がる稲わらの塔・かまくらにかざします。
訪れた人たちが、五穀豊穣や、地域の安寧、子どもたちの成長などを願って、炎に手を合わせました。