世界に誇る秋田の伝統工芸品 歴史をたどる特別展「美の交差点 博覧会とあきたの工芸」
産業振興などを目的に、国の内外で開かれた博覧会に出品された伝統工芸品と、その歴史をたどる特別展が秋田市で開かれています。
秋田市の県立博物館で開催されている、「美の交差点 博覧会とあきたの工芸」です。
国の内外で開かれた博覧会で高い評価を受けた工芸品など、約250点が展示されています。
秋田から初めて国際万博に工芸品が出されたのは、1873年、明治6年です。
中央ヨーロッパのオーストリアで開かれたウィーン万博で、漆器の「能代春慶」が世界の工芸品の中から3等賞にあたる有功賞を獲得。
当時贈られたメダルと、目録から再現された作品が展示されています。
そのウィーン万博の影響を受け、4年後の1877年には、東京・上野公園で第1回内国勧業博覧会が開催されました。
そこに秋田から出品された安喜多富貴印葉図。
秋田蕗にインクなどをつけて細かい葉脈まで写し取ったもので、名古屋市に残されていました。
また、大仙市の旧太田町で開発され、一代で途絶えたとされていた幻の漆器、紫塗は、博覧会の資料から、新たに親子2代にわたって続いてたことが判明しましたが、技法など、いまも多くが謎のままだということです。
秋田の伝統工芸品の歴史をたどる、この特別展は、来月いっぱい、月曜日を除く午前9時半から午後4時半まで、秋田市の県立博物館で開かれています。