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映画主演の小松菜奈、原作者遺族の手紙に感激「家宝にします」

2022年3月5日 22:40
映画主演の小松菜奈、原作者遺族の手紙に感激「家宝にします」
映画『余命10年』の公開記念舞台挨拶に登場した小松菜奈さん(26)

俳優の小松菜奈さん(26)と坂口健太郎さん(30)が5日、W主演の映画『余命10年』の公開記念舞台挨拶に登場しました。

本作は、小説家・小坂流加さんの『余命10年』を、『第43回日本アカデミー賞』で最優秀作品賞をはじめとする6部門を受賞した藤井道人監督が映画化。小松さん演じる20歳で不治の病にかかった余命10年の主人公・茉莉(まつり)と、坂口さん演じる生きることに迷い自分の居場所を見失った和人(かずと)のひかれあう姿が描かれていて、茉莉と同じく難病を抱え小説の文庫化を待たずして亡くなった著者の思いを引き継いだ感動作となっています。

前日に公開日を迎えた小松さんは「たくさんのご感想を目にして色々な人の心に届いてくれているんだなとうれしくて心が満ちています」と感激すると、坂口さんも「長い時間をかけて、丁寧に作ってきた作品が皆さんのもとに届けられました。本当に感慨深いです」と心境を明かしました。

約1年間、撮影に臨んだ小松さんと坂口さん。

小松さんは、坂口さん演じる“和人”に好感を持ったそうで「(和人は)一人の男性として成長していく姿が良いなと思いました。試写終わりに坂口君に、この熱量を伝えたくて“試写見た!?”と電話をして、ほやほやの感想を話し合いました。素直にこの作品に出逢えて良かったと心から思いました」と興奮気味に語りました。

そして坂口さんも「茉莉って愛しい人の前でも一番言いたいことを言えない、打ち明けられないまま物語が進んでいくんです。ただの笑顔が笑顔じゃない。小松さんはそのひとつ先の感情を作りながらお芝居をしなければいけなかったので、計り知れないつらさがあったと思います。茉莉の隣で1年間お芝居をさせていただきましたけど、言葉に出来ない美しいものがありましたね」と全身全霊で役を演じた小松さんを称賛しました。

また、イベント終盤にはサプライズで、原作者・小坂さんの遺族から預かった手紙をMCが代読する場面も。

手紙につづられた遺族の感謝の言葉に、約1年間という時間を『余命10年』と共に駆け抜けた小松さんは「メッセージはだめです…その手紙コピーしてくださいね、家宝にします。監督とこの映画がより良いモノになるようにと願ってきたので、こうやってたくさんの方に届いているのが心から嬉しいです。この作品が末永く愛してもらえるように、周りの人にも広めてくださると嬉しいです」と涙ながらに話しました。