杉咲花「こんな切れ味なんだ」 感動しながら少年役の髪をカット 主演映画の撮影を振り返る
映画は、2021年の本屋大賞を受賞した、町田そのこさんの同名小説が原作。ある傷を抱えた杉咲さん演じる主人公・三島貴瑚が、引っ越し先で偶然出会った、虐待され声を出せなくなった「ムシ」と呼ばれる少年(桑名桃李さん)の願いをかなえるために立ち上がる物語です。志尊さんは、貴瑚が幸せになることを一心に祈る岡田安吾を演じました。
杉咲さんは、“印象的なシーン”として、桑名桃李さん(10)が演じた少年の髪を切るシーンをあげ、「(少年役の)桃李くんは、ヘアドネーションをしたくて髪をずっと伸ばしてきたと聞いていて、実際に切った髪は(ヘアドネーションに)出されたんですが、(撮影は)一回きりで、そして大切に、大切に伸ばしてきた髪だと知っているからこそ、緊張しました。最初は人工ウィッグで練習したんですけど、実際の毛とは毛質が全く違って『こんな切れ味なんだ』と感動しながらカットしました」と撮影を振り返りました。
また、志尊さんは今作で共演した杉咲さんの魅力について「杉咲花という人間は、こんなにも作品に自分の気持ちや時間を捧げていて、“こんなにも寄り添い遂げる人がいるんだ!”というのをそばで見て感じていました。彼女は多分、自分で思い描いて余裕を持ってなんてやっていなくて、1シーン、1シーン、“このままなくなっちゃうんじゃないか?”と思うくらい、すり減らして向き合ってるんです。僕が心配なのは、このまますり減って、壊れてしまうこと。でも、それが(杉咲)花ちゃんが仕事に向かうスタンスだから、上手く共存できて、自分の身体をしっかりと保てるんであれば、僕は日本の宝だと思ってるんで、これからもいろんな作品を届けてほしいという思いです」と熱く語りました。