片岡仁左衛門&坂東玉三郎 半世紀以上の名コンビが『婦系図』で初共演 「今の私たちを見ておいていただきたい」
仁左衛門さんは、「2人でお仕事をすることは楽しいもんですから、私も(早瀬)主税は好きなお役ですし、初めて大和屋さん(玉三郎さん)のお蔦で、私もこれまで5回。もう一度、勉強をし直してやりますんで、ぜひ覧ください」と話しました。
そして、41年ぶりにお蔦を演じる玉三郎さんは、「舞台に立ってみないとわからない。“無事にできるかしら”という気持ちで。特に初演は新橋演舞場だったし、歌舞伎座広いのね。広いところで、2人ぶつぶつ別れ話しなきゃいけない。駆け出したりとか若々しく動かなくちゃいけないのお蔦って。それができるかしらって、いくら稽古してみたところで、やってみなければわからないところがあるのね。お蔦ができたら、次が考えられる感じですね」と語りました。
また、仁左衛門さんは「今の私たちを見ておいていただきたい。これから正直、2人とも年を重ねていきますから。どんどんと、色んなお芝居は難しくなっていきますから、今の間に見ておいていただきたい。いつも大和屋さん(玉三郎さん)と言ってるんですけど、半世紀以上コンビを組ましていただいて、それでお客様が喜んでくださる。本当にありがたいことなんですよね。残念ながら体力的にも衰えていきますから、いつまで続くか、そしていつまでみなさんのご支持をいただけるか、それが不安でもあり、そうならないよう頑張らなければいけない励みにもなる。とにかく刹那(せつな)、刹那を大事に生きていく、瞬間瞬間を見ておいていただきたいとも思いますね」と話しました。