侍ジャパン・栗山監督 逆転勝利したWBC準決勝を大谷翔平選手の秘話と共に振り返る
6対5で勝利したメキシコ戦を振り返る栗山監督。「あの吉田正尚選手の同点スリーランは興奮しましたね」と話すも「誰かが“入った”って言った瞬間に、見えてないですけど“よっしゃー”みたいな」とボールがフェンスを越え、ホームランになった瞬間は確認できていなかったことを明かしました。
■最終回に放った大谷翔平選手のヒットの秘密
そして、1点ビハインドだった9回裏の攻撃を試合映像で振り返った栗山監督。先頭打者の大谷翔平選手がツーベースヒットを打った場面について「このヒットがキモであって、スゴいポイントがここにある」とコメント。そして大谷選手の打撃について「なんとなく打ち方が今までと違う」と説明しました。
そして「あのときに翔平が、後から聞いた話なんですけど、“塁に出てきます”って(チームメイトに)言って、実はあのときバットを短く持っていたんです」と解説しました。普通ならホームランで同点となる場面を期待してしまうところでしたが、栗山監督いわく「彼(大谷選手)の試合の流れ読みで、“まず俺にホームランボールはこないだろうな”と思っている中で、どうしたら勝つか、ということで“とにかく塁に出る”と。(打席に入る前に)近くの選手に言ってた」とベンチで交わされていた秘話を明かしました。
続けて「ここでどういう行動を取るとチームが勝ちやすいか、っていう表には出てこない、能力のスゴさよりも、野球観が実は大谷翔平スゴい」と称えていました。
■栗山監督、劇的な逆転の瞬間は「見えてない」
「(選手やコーチが)前に出るじゃないですか、打った瞬間。僕のところから抜けるところが見えてないんですよ。“見えない、見えない”みたいな」と振り返り、選手全員が、ランナーに向かって“回れ”のサインを出していた場面に関しても「僕は見えてないから」と興奮の瞬間を一緒に反応できなかったことを残念そうに明かしました。