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墨にかける青春!書道甲子園で奥能登の2校が復興への思いを乗せて…「能登に光を」

2024年8月6日 18:33
墨にかける青春!書道甲子園で奥能登の2校が復興への思いを乗せて…「能登に光を」

7月、愛媛県で「書道パフォーマンス甲子園」という書道の大会が開かれました。石川県からも奥能登2校の高校生が特別に出場し、堂々としたパフォーマンスを披露しました。

7月27日、愛媛県の四国中央市の大会会場。開場1時間前の午前7時には長い列ができてました。

先頭の人:
「けさは4時から」
「きのう北九州からきました」
(八幡中央高校の応援で?)「そうです」

三島高校の保護者:
「三島高校です」

三島高校・齊藤脩稀部長のお父さん(齊藤功三さん):
「3年間の集大成としてこれまで頑張ってきたので一生懸命に力を全部出し切ってもらえたらと思います」
「今年は絶対優勝します」
「勝どきいいですか、いくぞ、優勝するぞ、おー」

会場と同時に、この日を待ちわびた大勢の観客が会場を埋め尽くしました。

「選手入場!」

今年で17回目の開催となった書道パフォーマンス甲子園。全国109校の中から予選を勝ち抜いた21校と能登半島地震の復興応援枠で参加した2校のあわせて23校が、日本一の座を目指して集結しました!

今年は…!特別審査員としてEXILEのTAKAHIROさんが登場!

EXILE・TAKAHIROさん:
「全力のパフォーマンスを心から楽しみにしております。みなさん全力で頑張ってください。応援しています」

選手宣誓 水戸葵陵高校・齊藤 悠桜さん:
「この夢の舞台を目指した全国109校の思いを胸にきょうパフォーマンスできることに感謝し、最後の1秒まで自分たちらしくこの会場に墨の花を咲かせることを誓います。」

縦4メートル・横6メートルの紙を舞台に、繰り広げられる書道パフォーマンス。審査は、書や色彩の美しさや紙面の構成、演技のストーリー性などが対象です。

地元の愛媛県からは3校が出場。


自作の小道具も使いながら未開の海を突き進む。
躍動感あふれる演技を披露する新居浜西高校。

実況:
「いよいよ立ち上げ素晴らしい開拓の文字。可能性に満ち溢れる私たちの光り輝く未来目指す先に見えるのは新境地。突き進め!開拓!」

四国ブロック1位で通過した川之江高校。

「宝箱から…このあたりは川之江高校っぽいですね。素朴な感じで夢のある演出うれしいですね。宝箱の桶に筆を入れ、そして邁進の邁、3年間やってきたことすべてをぶつけています」

人生を冒険に例えたパフォーマンス。困難に直面しても仲間と共に立ち向かうと書に思いを託しました。

そして、三島高校。緩急をいかした演技の見せ場は高く振り上げる大字を書く迫力です。


高校生が等身大の思いを表現する書道パフォーマンス甲子園。ことしはふるさとへの特別な思いを持って出場した学校もありました。

日本航空高校石川:
「まず1月に起こった能登半島地震で被災された方々への光に少しでも私たちがなれたらなという気持ちがまず一番にあります」


元日に起こった、能登半島地震。今も復興が進められる中、復興応援枠として石川県の2校が大会に出場しました。

校舎が被災し今もに学校ごと東京に移転して授業を続けている、日本航空高校石川。

能登のみんなの光に。そして「また能登に帰る」という思いを表しました。

そしてもう一校。

橋本紗奈部長:
「逃げる時に家の瓦が落ちてきて実際足にあたったりして頭の中は死の言葉しかなかった」

6人の部員全員が地元出身の能登高校。断水で水道が使えない中、雪や湧き水で筆を洗いながらパフォーマンスを続け、被災した地元を勇気づけてきました。舞台を通して伝えるのは、支えてくれた人たちへの感謝です。

「能登半島の上に人薬と書きました。私たちは声をかけあって支え合って前を向くことができました。人が薬でした。今はまだ現実は変わっていませんがきっと私たちの未来は輝いています」

被災地を支える思いは他のチームでも。

茨城県代表の水戸葵陵高校。復興への思いを多くの人に伝えたいと、演技に手話を取り入れました。

「優勝は…鳥取城北高校」

鳥取城北高校の連覇で幕を閉じた、ことしの大会。

「このパフォーマンスを通してわたしたち書道部が感謝したい方々すべての方々そして見てくださったすべての方々に感謝の気持ちが伝わればうれしいです」

汗と墨にまみれたアツい一日。能登の復興への思いも重なり、大会は例年以上の盛り上がりを見せました。

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