激闘から一夜…伊藤新叡王「ぶれずに高みを」 ファンは「将棋界の今後明るい」山梨・甲府市
伊藤匠七段が藤井聡太八冠を破った将棋の叡王戦最終局から一夜明けた21日、伊藤七段が初タイトル獲得の喜びを語りました。
甲府の地で名勝負を繰り広げた21歳の2人に、将棋ファンからは「将棋界の今後は明るい」との声が聞かれました。
将棋ファン
「絶対防衛すると信じていた」「将棋界を引っ張ってくれると期待している」
藤井八冠が敗れれば、初めてタイトルを失う運命の一戦となった「叡王戦」最終局。
藤井八冠と挑戦者の伊藤匠七段は互いに持ち時間4時間を使い切る接戦の末、伊藤七段が藤井八冠を下し初タイトルを奪取しました。
藤井聡太八冠(20日終局後)
「(Qタイトル戦での敗退はこれが初だが?)それは時間の問題だと思っていたので、あまり気にせずに(頑張る)」
3年ぶりにタイトル戦の会場となった甲府市の常磐ホテルには県内外から約450人の将棋ファンが訪れ、両者の攻防を見守りました。
藤井聡太八冠(20日終局後)
「伊藤さんの強さ感じるところも多くあったので、それを糧にしてまた頑張っていきたい」
伊藤匠七段(20日終局後)
「自分はずっと藤井さんを追いかけてここまでこれた。藤井さんがいなかったらタイトルも取れなかった」
将棋ファンは
「2人とも21歳ということで、将棋界の今後は明るい」「(藤井さんは)また一段さらに強くなって来年の叡王戦に戻ってくると思うので、私たちも応援していきたい」
そして、歴史的対局から一夜明けた21日、記者会見に臨んだ伊藤新叡王は「孤髙」と記した色紙を掲げ、「ぶれずに高みを目指し続けたい」と抱負を語りました。
初めてタイトルを獲得した場所になった甲府については…
伊藤匠新叡王
「今回こうして甲府で結果を出すことができて非常に縁起の良さを感じるし、またこちらで対局できる機会があれば楽しみにしている」
また、県内の将棋ファンに対しては「最後まで優劣の分からない熱戦を見せることができた」と話しました。