×

新成長戦略を閣議決定、500万人雇用創出

2010年6月18日 17:54
新成長戦略を閣議決定、500万人雇用創出

 政府は18日朝の閣議で、20年度までの日本経済の成長の道筋を描いた「新成長戦略」を決定した。約500万人の雇用を新たに生み出すことを目標としている。

 新成長戦略では、「環境・エネルギー」「観光立国」など7つの分野を柱に、特に力を入れる21の政策を「国家戦略プロジェクト」として打ち出した。「環境」の分野では、太陽光や風力などで生み出した電力をすべて買い取る制度を導入することなどにより、再生可能エネルギーの市場を拡大する考え。「観光立国」の分野では、外国人向けに観光ビザの発給条件を緩和することなどにより、訪日外国人の数を増やし、経済効果を生み出すとしている。このほか、法人税の実効税率を主要国並みに引き下げることも国家戦略プロジェクトに掲げた。

 こうした政策により、政府は日本の経済成長率が20年度までの平均で名目3%、実質2%を上回ることを目標に掲げている。また、新たに123兆円の市場と約500万人の雇用を生み出すことを目標としている。しかし、政策に必要な財源は記されておらず、危機的な財政状況の中、借金に頼ることなく政策を実行し、目標通りの成長を果たせるかは不透明。