味も思い出も“最後に1粒”…「チェルシー」販売終了へ 街の人たちの声は…
約半世紀にわたり愛されたキャンディー「チェルシー」の販売が終了されることが明らかになりました。
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主婦(60代)
「残念ですね、なくなっちゃうの」
主婦(80代)
「びっくりしちゃった、ずっとあると思っていたから」
惜しまれる声が多いのは、今月いっぱいで販売が終了する予定の明治のキャンディー「チェルシー」です。
主婦(70代)
「だって、みんな、なじみがあるじゃん。名前聞いただけでわかるわけじゃないですか」
チェルシーといえば…
主婦(60代)
「『ホラ、チェルシー、もひとつチェルシー』で最後に『あなたにもチェルシーあげたい』って」
主婦(40代)
「もひとつチェルシー」
アグネス・チャンさん、PUFFY、CHEMISTRYなど有名アーティストが代々歌ってきたCMを覚えている人も多いのではないでしょうか。
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チェルシーが発売されたのは、今から53年前の1971年。定番のヨーグルト味やバター味に加え、さまざまな味がこれまで販売されてきました。
2002年度の売り上げは約25億円でしたが、顧客ニーズの変化などもあり、20年後には売り上げが約5億円と5分の1に減少。販売規模の低迷もあり今回、販売を終えることになったのです。
主婦(60代)
「遠足のときなんかには持って行っていたなという。自分が小学校(の頃)ですかね。ヨーグルト派とかバター派とか、好きな味が分かれていた」
長く売られていることから、昔の思い出もよみがえります。
主婦(80代)
「子どもたちにもよく買ってあげたわね」
「もう60すぎが子どもですから、その子どもたちに小さい頃(あげていた)」
中には…
主婦(40代)
「(終了を)知っていたのできのう買いました。ヨーグルト味、最後になめたいなと思って」
最後に「もひとつチェルシー」を求める人もいました。
その影響か、都内の菓子店では、店に商品を並べてから1時間もたたずに袋タイプは売り切れになっていました。
残っている箱の商品も補充が続けられていました。
二木の菓子 第一営業所 松澤大店長
「横から引き出すタイプのキャンディー、今あまりない。これが最後じゃないかな、横にスライドしてというのは。最後まで箱が残って食べるというのはなかなかない」
懐かしさが残るパッケージ。
二木の菓子 第一営業所 松澤大店長
「今日だけで200個くらい出ているんじゃないですかね。昔からあるお菓子がなくなっちゃうと、みんな買いに来ますね」
慌てて買いに来た人は、チェルシーへの思いがあふれます。
会社員(50代)
「買えなくなったとしても、自分の心と舌触りや感覚や味わいというのは、今後も忘れることはないと思います」
時代を越えて、今もなお愛され続けるチェルシー。生産はすでに終わっているため、それぞれの店舗で在庫がなくなり次第、販売を終了するということです。