ダイハツ、エアバッグなど新たに174の不正行為 全車種の出荷停止を発表
トヨタ自動車グループのダイハツ工業が、車両の安全性を確認する認証試験で不正を行っていた問題で、ダイハツは20日、国内外の全ての車種の出荷を停止すると発表しました。都内では、緊急の記者会見が行われています。中継です。
はい。こちらの会場では、ダイハツの奥平社長とグループ会社であるトヨタ自動車の副社長らによる共同会見が行われています。冒頭、両幹部は「多大なるご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げる」と謝罪しました。
ダイハツを巡っては、すでに、今年4月と5月に不正が発覚し、第三者委員会による調査が進められていました。20日に公表された調査報告書によると、新たに174個もの不正行為が認められたということです。
具体的には、エアバッグの作動試験では、本来、衝突時の衝撃をセンサーで検知し、自動でエアバッグを作動させる必要があるにもかかわらず、タイマーで作動するように設定し試験を行っていました。
また、ヘッドレストの衝撃試験では、助手席側の試験しか行っていなかったにもかかわらず、運転者席の試験結果として虚偽の数値を記載していました。
――こうした不正の背景には何があったのでしょうか?
共同会見に先だって行われた調査委員会の会見では、不正の原因として、大きく2つの点が指摘されました。
まず、ダイハツの開発部門に、過度にタイトで硬直的な開発スケジュールによる極度のプレッシャーがあったという点です。
調査報告書では、「認証試験は合格して当たり前」との考えが根強くあったと指摘しています。
2つめは、ダイハツの経営幹部は不正が起きることを想定せず、未然防止や早期発見の対策を何も講ずることなく、短期開発を推進していたという点です。
こうした状況を受け、国交省は21日、ダイハツに立ち入り検査を行う方針です。