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来年度予算案閣議決定 過去最大95兆円超

2013年12月24日 13:36
来年度予算案閣議決定 過去最大95兆円超

 政府は24日、来年度の予算案を閣議決定した。一般会計の歳出総額は過去最大の95兆8823億円となった。

 過去最大の予算額となったのは、各省庁や自民党からの増額要求を抑えられなかったことが要因の一つといえる。来年度の予算案の歳出で社会保障費は高齢化による自然増や子育て支援などのため初めて30兆円を超える30兆5175億円となった。病院での治療などに支払われる診療報酬の改定については、これまでよりマイナスとするべく調整されていたが、結局、自民党の医療業界との関係が深い議員らからの強い抵抗でプラス改定となった。公共事業も老朽化・インフラ対策などを中心に5兆9685億円と増額になった。防衛費も安倍政権が掲げる防衛力の強化を示す形で、4兆8848億円と2年連続の増加となった。さらに、農林水産関係の予算も2兆3267億円で、減反政策は将来の廃止が決まったものの、補助金が膨らむなど増額した。

 一方で国の借金である新規国債の発行額は前年度比1兆6010億円減の41兆2500億円となった。しかし、これも景気回復や消費税の増税で来年の税収が50兆円と大きく伸びる見通しとなったためで、厳しい財政状況であることに変わりない。

 消費税アップで国民に負担を求める中、予算を効果的に切りつめることができたのか問われている。