日本の「食」を世界に!輸出額1兆円目指し
2020年のオリンピック・パラリンピックが東京で開催されることが決まり、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に「和食」が登録されるなど、世界で今、日本の文化や食に対する注目度が高まっている。
現在、340兆円と言われる世界の食の市場規模。しかし、日本の食に対する世界の関心の高さにもかかわらず、これまで日本の農林水産物・食品の輸出額は、原発事故の影響などもあって5000億円程度にとどまっている。
農林水産省は、2020年までに農林水産物・食品の輸出額を1兆円に拡大する目標を掲げ、グローバルな食市場の獲得に力を入れている。2015年5月からは、イタリアのミラノで世界147の国と地域などが参加する国際博覧会、いわゆる「ミラノ万博」が開かれるが、そのテーマは「食」。日本館では「共存する多様性」をテーマに、高度な伝統工芸技術や職人技を食器や食空間にまで反映させ、豊かな食文化を築き上げてきた日本の「食」を紹介。日本の農林水産業や「食」を取り巻く様々な取り組み、日本食や日本食文化に詰め込まれた様々な知恵や技が、人類共通の課題解決に貢献するとともに、多様で持続可能な未来の共生社会を切り開くとしている。
10年後には、世界の食の市場規模は680兆円に倍増すると予測される中、日本の「食」を積極的に世界に発信し、輸出額の拡大につなげられるか、2015年はその大きなチャンスの年となりそうだ。