厳しい交渉…TPP日米協議 合意至らず
20日が最終日の予定だったTPP(=環太平洋経済連携協定)をめぐる日米の閣僚級協議は夜を徹して行われ、21日午前3時に終了した。「日米間の差は縮まった」と進展が強調されたが、合意には至らなかった。
アメリカ・フロマン通商代表「努力により2国間の差は相当狭まった。しかし、残された課題を解決するには、引き続き努力が必要だ」
甘利経済再生相「大変厳しい協議を続けてきた。2国間の距離は相当狭まってきましたが、コメを含む農産品および自動車については依然として課題が残っており、まだ合意までには努力を要します」
協議終了後、フロマン通商代表と甘利経済再生相は「日米間の差は縮まった」と協議の進展を強調した。しかし、焦点のコメや自動車の関税で非常に厳しい交渉となった事を明らかにした上で、まだ決着は付いておらず、引き続き協議する方針を示した。
今後は、まず事務レベルで主食用のアメリカ産米の輸入枠をどのくらい増やすのか、アメリカが日本製の自動車部品にかけている関税を撤廃するのかを中心に話し合いを行う予定で、甘利経済再生相は必要があれば閣僚級の協議を再度行う考え。
夏までのTPP全体での合意に向け、日米間での合意ができるのか、今後もギリギリの調整が続けられる。