TPP閣僚会合 日米、コメ巡り交渉難航
アメリカ・ハワイで行われているTPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は3日目を迎えた。交渉の行方を大きく左右する、コメを巡る日米の交渉も厳しい状況が続いている。現地から田口舞記者が伝える。
予定より後ろ倒しになった12か国の閣僚による3日目の全体会合は、間もなく行われる予定。予定より後ろ倒しになっていたが、その理由は、最も難航している新しい薬の保護期間を担当する知的財産のチームが、もっと時間が必要と訴えたためだという。
3日目の会合を前に、メキシコ・グアハルド経済相は、ギリギリの交渉が続いていることをにじませた。
グアハルド経済相「(Q:交渉の進展は?)交渉は時には好調、時には低調になるよ。でも、週末にはみんなが好調だといいね」
一方、最大の焦点の一つであるコメだが、日米の事務レベル協議が断続的に行われているもよう。交渉官がピリピリとした様子で慌ただしく会場を行き来していた。交渉関係者によると、アメリカに対して設ける主食用のコメの輸入枠について、日本側は一定程度量を増やしたとしても、あくまで全て政府が買い取るという保証はしない考えで交渉を進めている。しかし、アメリカ側も17.5万トンという大きな枠で全く譲歩する姿勢を見せておらず、交渉は難航しているという。
閣僚全体による会合や2国間の協議は、夜を徹して行われるとみられる。各国がいつ勝負のカードを切るのか、緊迫した状況が続きそうだ。