労使フォーラム開催「春闘」事実上スタート
3年連続の賃上げは実現するのか。賃金など労働条件をめぐる労使の交渉、いわゆる「春闘」が事実上スタートした。
経団連と連合がそれぞれ今年の労使交渉の方針を説明する「労使フォーラム」が25日に開かれ、いわゆる「春闘」が事実上スタートした。経団連の榊原会長は、経営者らに対して、「収益が拡大している企業は去年を上回る引き上げとなるよう、踏み込んだ検討」を求めた。企業は賃上げによって個人消費拡大を促し、デフレ脱却・経済再生に貢献すべきという考えによるもの。
ただ、月給の水準を一律に引き上げるベースアップ(=ベア)が労働者の安心感につながるとされる中、今年は3年連続のベアにはこだわらない姿勢を見せた。子育て世代に重点的に配分するなど、少子化対策や女性従業員の定着につながる戦略的な賃上げの検討を促している。
一方、労働側を代表する連合は、「経済の好循環実現」のためには「格差是正」の実現が不可欠だとして、「ベアを含めた2%程度の賃上げ」を求めている。
アベノミクスの恩恵が大企業に偏りがちな中、どこまで賃上げが広がるのか、労使交渉は来月から本格化する。