株主総会集中日 不祥事に株主から厳しい声
上場企業の株主総会が集中日を迎えている。不祥事が発覚した企業の総会では、株主から批判や改善を求める声が相次いだ。
燃費データの不正問題が発覚したスズキの株主総会では冒頭、鈴木修会長が「株主に心配とご迷惑をかけ、深くおわびする」と陳謝し、自らもCEO(=最高経営責任者)を辞任して再発防止に全力を尽くすと述べた。また、風通しの良い組織をつくることが重要との認識を示した。
しかし、株主からは「CEOを辞めるといっても会長にはとどまる。風通しを良くするなら会長自身が身を引くべきだ」という声や、「早く(問題を)解決していただきたい」との声が聞かれた。
一方、傾いた横浜市のマンションで杭のデータが改ざんされていた問題で揺れた三井住友建設も、問題発覚後、初めてとなる株主総会を都内の本社で開いた。
三井住友建設の株主「やはり横浜の建築の杭ミス、きちっとどうなっているのか明確じゃないから気になる」「何か、例えば不祥事が起きても、ちゃんと説明できれば、そのまま(株を)持って応援したい」
東京証券取引所の調べによると、東証に上場する3月に決算の企業の3割にあたる759社が29日に株主総会を開いている。不祥事が発覚した企業では、株主総会での説明次第で株を今後も保有するかどうか決めるなどという厳しい声も聞かれた。