三井住友銀行の国部頭取は、今年度末に債務超過に陥る恐れのある東芝についてメインバンクとして支援する意向を表明した。

　三井住友銀行の国部頭取は、東芝について１６日の会見で「今年度末には表面的に株主資本がマイナスとなる可能性があるが、分社化するメモリー事業の価値を考えれば実質的にはプラスとなる」と述べて、可能な限りサポートする意向を表明した。

　東芝は今年度末には債務超過に陥る恐れがあるが、メインバンクとしては、メモリー事業の株式を過半数以上売却すれば再建が可能だと見ている。

　東芝を支援する理由として国部頭取は、社会インフラやメモリー事業で世界最先端の優れた技術を持っている企業だと評価した。ただ、原発については、リスクが伴うことから「国にも安定的なサポートを期待したい」と述べて、銀行として融資ができるかどうかは個別に検討する考えを示した。その上で国部頭取は、東芝が将来どのようなビジネスモデルで成長するのか提示することが必要だと話した。