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麻生財務相、ムニューシン米財務長官と会談

2017年3月18日 6:29

 ドイツを訪れている麻生財務相は、アメリカのムニューシン財務長官と初めて直接会談した。為替政策については、これまでの合意を守ることで一致した。

 会談は、温泉保養地として知られるバーデンバーデンで約35分間行われた。

 「(ムニューシン米・財務長官は)実務を知っているから、経済・金融の話は説明する必要がありませんから仕事ができると思いました」-麻生財務相はこのように述べて、大手投資銀行で手腕を振るったムニューシン財務長官の国際会議デビューの印象を語った。

 会談では為替政策について、「為替レートを目標にしない」など、これまでの議論の合意を守ることで意見が一致した。また貿易についても、麻生財務相が保護主義に対抗する必要があると伝えたところ、反論はなかったという。

 これまで警戒されていた、トランプ政権の保護主義的な姿勢をムニューシン長官が打ち出さなかったことから、財務省の同行筋は「ほっとした」と安堵(あんど)の表情を見せていた。今のところトランプ政権の次官レベルが決まっていないため、踏み込んだ議論にならなかったものとみられるが、日本側は4月の経済対話に向けて日米の協調関係を築きたい方針。