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東芝“お墨付き”なしの決算発表を決定

2017年4月11日 14:10
東芝“お墨付き”なしの決算発表を決定

 東芝は11日、会計をチェックする監査法人から「適正」と認められないまま決算発表することを決めた。東芝本社前から安藤佐和子記者が伝える。

 東芝の取締役らは11日早朝から決算発表をどうするのか会議を開き、社外取締役らは険しい表情で東芝をあとにした。

 東芝は決算をチェックする監査法人から「適正」の証明をもらえないことから、2度も決算発表を延期している。しかし、監査法人は、いまだ、東芝の子会社だったアメリカの原発関連会社で不正会計がなかったか過去にさかのぼって調査を続けている。

 11日もまた決算発表ができないと、前例のない3度目の延期要請となり「上場廃止」の懸念も強まる。東芝では、監査法人への不信感が募っていて、また延期してもいつ合意できるのかわからないため、監査法人の「適正」のお墨付きなしで11日、決算発表に踏み切ることを決めた。

 一方、東京証券取引所の関係者は、「夏休みの宿題を白紙で出すようなものだ」と厳しく批判している。東芝は市場からの信頼をまた損ねることになり苦しい立場に置かれている。