財務省審議会 来年度予算編成への提言
財務省の審議会は20日、来年度の予算編成に向けた提言を鈴木財務副大臣に手渡した。来年の消費増税への対策が財政支出の膨張につながることがないよう求めている。
提言は来年10月に予定されている消費税率引き上げに伴う景気の落ち込み対策を確実に実施するよう求める一方で、財政支出の膨張につながらないようにするべきだとクギをさしている。
予算の3分の1を占める社会保障費については、「高齢化による増加分に相当する水準におさめる方針のもと、手を緩めることなく改革に取り組む必要がある」と歳出の伸びの抑制を求めたが、具体的な数値目標は見送った。
また、薬代の自己負担の引き上げや要介護度が低い人には給付を減らすことも求めていて、病気や介護の程度が低い人の社会保障費を減らす必要性を訴えた。
また、安倍政権が目指す2025年度のプライマリーバランスの黒字化は背水の陣だ、として、財政の健全化を強く求めた。しかし来年には参院選などを控え、与党からは歳出圧力が高まっており、来年度の予算案は初めて100兆円の大台を突破する公算が強まっている。